こころあそびの記

日常に小さな感動を

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『俳句と人間』(長谷川櫂著)を見つけて

今朝、薄明の空に金星が輝いていました。 東側に丘があるという土地柄ですから、明けの明星を見るチャンスがないことを常々悔しく思っていたのですが、少しだけ寝坊したおかげで発見する事が叶いました。 先日、坪内稔典さんが、最近の早朝の空には明けの明…

高校受験を思い出して

子供が進む道は誰にも分かりません。 導く方法は、親と子の縁で決まるものと思っています。 私は自分の子供達を育てた時も、この子が元気で一番しあわせに思える道にお導き下さいと祈ってきました。 さて、今年の受験生はたいへんです。コロナ禍、周りのみん…

やりたいからやれる!

夕刊の「ビブリオエッセー」の題字が「本の世界へようこそ」に入れ代わっていて「?」。まさか、私みたいに腸炎ビブリオ菌をイメージする人が多かったわけでもあるまいにと、ひとしきり笑った後、今日のエッセーを読ませていただきました。 『空の拳』(そら…

喧嘩下手

「目は口ほどに物をいう」というのは、日本人だけの感情表現なのでしょうか。表情や仕草や雰囲気を読めるようになったのは、幼い頃から自然と身につく環境にあったからと思われます。そして、おとなしくて優しい大人に囲まれて育ったということでもあります…

『松花堂』庭園・美術館

仕事はボチボチ窓際族です。 それをいいことに、ウロウロできる幸せを謳歌しています。 朝刊に紹介されていた『松花堂庭園』。 たまたま、今日、ヘルプに入る店から十分程度の距離です。 それでも年寄りには、初めての場所に行くのは冒険ですから、今日は特…

“かぶりつき”

一般的には、チケットを入手しようとするとき、「どのお席がいいですか?」と受け付けの人に訊ねると「そうですね・・前から10列目の中央ですね」と応えられます。 舞台が見渡せるし、音響に偏りがない特等席であることは、間違いありません。 ですが、ファ…

北帰行

「念ずれば花ひらく」とは、坂村真民さんのお母様が真民さんに言い聞かせ続けた言葉だといわれています。 心に深く念ずれば思いは必ず叶う。 そんなことばかりではありませんが、長く人生を生きていると不思議なことに遭遇するものです。 先日も「お水取り」…

ママ、こっち見て!

冷たさに身体を固くして外に出たら、あたりが明るくてキラキラしています。 近くのマンションの窓に光が当たって反射する金色の光の恩恵です。うれしい季節になりました。 それにしても明るいなぁと、後ろを振り返ると、出勤時刻には見えないはずの朝日が上…

潜り上手の川鵜を見ました

いつもの川辺を歩いていました。 寒い朝でした。冷たい風が耳元を撫でていきます。川面にさざ波が立って、その細やかな規則正しさに見とれるほどでした。 カルガモが堤防の上でお昼寝中。 マガモはお尻のカールを突き上げて、顔を水の中に突っ込んでお食事中…

一ノ瀬牧場の思い出

土曜日の朝はお弁当作りから解放されます。犬とひとしきり遊んだ後は、する事もなくボーッとテレビを観てしまいました。 今朝は、八ヶ岳の蕎麦粉の寒ざらしという珍しい光景を見せてもらいました。世界中の川でこれができるかというと、そうではありません。…

ドニエプル川

近頃、東欧のウクライナ情勢が連日取り沙汰されています。遠い外つ国であっても気になることです。 なぜなら、昨年上梓した拙著の出版元を見ていただくと分かっていただけるかと存じます。その名も『ドニエプル出版』と申します。 この名前にピンとくる方は…

四角い頭をま~るく使う

寒のもどりです、と何度もニュースで流されていたその日がやってきました。 夜明け前の空気はピリッとして、そうそうこれがマイナスの寒さだったと思い至りました。 月明かりが庭に落ちて、泰山木の葉っぱを照らしています。この静かな寒さの中に佇んでいる…

橘の黄金色

庭に植えてはいけない木とされるものに、実の生るもの、垂れるものがあったように思います。 ですが、我が家の庭はその昔は畑だったので果樹も植わっていました。古地図からは桑畑であったことを知ることができます。 ビワや柿の木もありました。土がよいの…

雁の情愛

今朝、火野正平さんが読まれた『心旅』のお手紙に、夫を戦争で亡くして未亡人になった女性が、夫の弟と結婚したという話が書いてありました。 終戦後、今の人には考えられないこんな理不尽な婚姻がよく聞かれました。それでも、文句を言わずに従ったのは、世…

若ごぼうの炊き合わせ

八百屋さんのある商店街が近くになければ、スーパーで間に合わせてしまうことが多くなりました。 親元を離れた頃は、旬の野菜が店先に並んでいるのを見て、買おうかやめようかと迷ったものです。そんな様子を察して店の人が調理法を教えて下さいました。そう…

『蔵』を観ました

店頭でお年寄りの不眠の訴えを聞きます。 年をとるということは、いままでに経験のない体の異変を感じて、それがあたかも「病気」であるように慌ててしまうものです。 年とともに変化するものは、陰陽のバランスです。 赤ちゃんは陰(水)も陽(気)も満ち満ちて…

おばあちゃんのタイムトラベル

キトラ古墳壁画の北壁が公開中です。 それに併せて、プラネタリウムが開催されているとは知りませんでした。プラネタリウム好きには迂闊なことです。 実は数年前に見に行ったことがあります。 壁画も素晴らしいのですが、天井に書かれた天文図も感動的です。…

情景を蘇らせる詩歌の力

家を出ようとしたとき、「ピーピー」と鳥の声。 そうだ、今日こそ、と双眼鏡をポケットにしまって出発です。 宝塚の観劇の必需品が、バードウォッチングのお供になるなんて。グッドアイデア! 小鳥が留まっている電線の上や木の先端までは距離があって、舞台…

特効薬は自分の中に

春のお弁当のあしらいに半分使って、冷蔵庫に残りを放り込んだことをすっかり忘れていました。 「お母さん、こんなになってるよ!」 アチャ~。冷蔵庫の中で花開いてました。 真っ暗な環境でも逞しく花を咲かせる植物のDNAにびっくりしたり、謝ったり。 さっ…

長崎といえば、

突然ですが、長崎といえば、と問われたら何と答えましょう。 カステラ?チャンポン? もっと、真面目にと言われたら、蘭学? 大事なものを忘れていました。 「キリスト教」です。 弊店の利用者に近くの教会のシスターがいらして、短い時間でしたが、根ほり葉…

天道の冥加

考え事をしていたのでしょう。気づいたら来たことのない公園に迷い込んでいました。これもまたよしと進んでいくと地域の方々の手で植え付けられたかわいい花々に出会えました。 ルートを変えること。それも今日のお定まりだったように思い直し、赤ちゃんを抱…

春『らんまん』が楽しみです

神木隆之介さんが来年の春スタートのNHK朝ドラ『らんまん』に主演されると聞き、早くも期待を膨らませています。 このドラマのプロデューサーの方が「毎朝、優しい気持ちになってもらえると思います」とコメントされています。 ひょっとしたら、この方もフジ…

早春に遊ぶ

霜柱が立っていました。足元にサクサクと氷が割れる音がします。詩人になれそうな朝でした。 空を見上げると、北斗七星が思いも寄らない場所まで移動しています。顔をもっと上げなさい!と言われているようでした。 「 春近し天体という大時計 城所志門 」 …

『新日本風土記』から

強烈な立春寒波が到来。日本列島を襲っています。 朝から日本海側はもちろんのこと、近畿でも滋賀県では大雪になっています。 冷たい風に震えながら、神社まで朝の散歩してみましたら、石段脇に蕾を見つけました。沈丁花です。準備万端ですけど・・とささや…

立春大吉

昨日、帰宅したばかりの私を孫が「ちょっと来て!」とリビングに来るように誘います ないことなので、「ははぁ~ん」と内心では「あれだな」と了解しつつ、知らないふりして「何よ?」と付いていくと、娘と二人して、「イタチみたいなのがいるねん」と笑いを…

「杉原紙」に描かれた豆さん

節分の前日に「福ハ内の豆さん」が届きました。 いつもながらのオシャレで温かいお便りにほっこりしています。 贈ってくれたのは子供が小学校のときの同級生のお母様。 彼女には、“豊かな人”という表現が似合う気がしています。所作にゆとりがあります。持っ…

Miraculous sea ice!

ビビデバビテブー!真夜中の魔法でうっすらと雪化粧した朝。大阪ではこの程度でも、うれしくて犬と駆け出したくなるのです。 ところが、見上げた空は薄い雲に覆われて、星の煌めきを十分に味わえなくて口惜しいことでした。 北斗七星からアークツゥルス、ス…

艶つやの声

”声“とはその方のイメージを膨らませる大きな要素です。 その人のその声が五月蝿く聞こえるか、好ましく聞こえるかは、個人の嗜好が決めます。 私が贔屓にしていた宝塚の生徒さんはハスキーボイスでした。ハスキーな声の持ち主なのに、劇場内に響き渡る声量…