こころあそびの記

日常に小さな感動を

あの頃は

f:id:snowrumirumi:20210328170259j:plain


 朝から、しとしと菜種梅雨。
 こんな日は、何もすることがなければうとうとしたくなってしまいます。
 思いきってお出かけしてみることにしました。
 行き先は、昨日、当日券の有無を確かめておいたシンフォニーホールです。
 開会は”東京オリンピック、ファンファーレと入場行進曲“で始まりました。
 瞬時に当時の光景に放り込まれて、泣きそうになってしまう自分を抑えるのが大変でした。あの会場におられたい高齢の方々は同じ思いでいらっしゃったことでしょう。
 「温故知新」
 古きを訪ねて新しきを知る。
 長く生きて、振り返ってみれば経験してきたことに懐かしさと、新しい感慨が生まれてくる。という意味もあるそうです。
 それは生きてみないとわからなくて、積み重ねた過去があるから知ることのできるものです。
 1964年当時、小学六年生でした。子供なりの悩みもあったはずですが、そんなとるに足らないことはファンファーレの溌剌とした音で一瞬で吹き飛び、あの頃は幸せだったのだという思い一色に染まってしまいました。年をとればとるほど過去が美しく見えるとは不思議なことです。
 今の小、中、高校生の皆さんはコロナ騒ぎが子供時代です。大変なことだらけのようだけれども、先生やお父さんお母さんに守られたこと、この子たちに何とかして思い出を作ってやりたいと頑張って下さった人々のことが、いつかわかる日が来ることでしょう。
 あの頃は良かったと思うのは、いつの時代も同じということですね。
 道上さんは、阪神タイガースのオープン戦三連勝を祝して、上機嫌で”六甲おろし“を歌って締めくくってくださいました。
 来てよかったと思うコンサートでした。