仕事帰り、甘いものが欲しくて、引き寄せられるように近所の和菓子屋さんに入って、孫たちのおやつを包んでもらっている間に、生菓子のケースを覗かせてもらいます。
毎回、工夫を凝らした季節のお菓子が並んでいるので、名前とデザインを見比べるだけて季節を感じることができます。
今月買い損ねた中で母の日の「カーネーション」は絶品でした。この店だけでなく、近頃は老舗でも、サンタクロースやクリスマスツリーを出されます。
こまめに覗くと楽しいですよ。
さて、柏餅や粽から始まった五月も半ばとなり、今日は水芭蕉という名前に惹かれて、一つ買いました。
他にもあったのですが、薄緑の湿原に咲いた水芭蕉を作られたお気持ちを失礼ながら可愛らしく思いました。
職人のおじいさんは想像するに八十歳代と拝察します。自分の思い描く季節の情景を表現できる限り、お元気で頑張っていただきたいと願っています。
他のお店の御菓子の名前をインターネットで時々拝見するのも楽しいものです。
花あやめ、若葉風、下がり藤、若鮎、瀬音、岩根ツツジ、みぎわ姫、新樹、あじさい、てっせん。
どれも、細工が素晴らしくて見とれるばかりです。
五月が手に取るように見えてきそうでしょ。
端午の節句は五月五日といいますが、これは、旧暦のことですから、今の暦では六月の梅雨時分のことです。
地方によっては残っているところがあるかもしれませんが、ドラゴンレースが行われたりします。
それは、水と龍に深い関係があるからです。
昔、中国の春秋戦国時代の楚に屈原という政治家、詩人がいました。力を尽くしたのに左遷されたため旧暦五月五日に川に身を投じたという古事が有名です。
彼を弔うために投げ入れたのが粽の始まりです。
そして、川には龍が住んでいます。ボートレースで大騒ぎして、龍に元気になってもらえば、雨を呼んでくれると信じられた一種の雨乞い神事です。
人間にとっては鬱陶しいと感じる雨ですが、稲作には雨ほど大切なものはありません。つまり、空梅雨ほど人々を悩ますことはなかったことでしょう。雨が降る時期には降り、上がるときには上がる。それを祈って豊穣祈願としたわけです。
今週末からの小満芒種(5/21~)は農耕民族にとっては、大切な季節なのです。
身体が、頭が重いなぁ。めまいがする。腰も膝も痛いよ。肩こりがひどいよ。胃が重い。下痢気味。
水浸しの季節だから起こりやすい症状です。
冷やさないこと。発散する食材(生姜など)や、乾燥させる食材(紫蘇)ををうまく使うこと。減塩はほどほどに。塩は水を動かしてくれます。
シャワーで済まさず、湯船に浸かって下半身を温めましょう。
食べ過ぎや水分の取りすぎを控えましょう。
六月の和菓子は「水無月」です。
このお菓子が食べられると思うだけで梅雨を元気に乗り切れるように思ってしまいます。
近々、また並びに行ってしまいそうです。
追伸 こんなに甘い物好きが言えたことではありませんが、甘味は水を溜めますからほどほどに(笑)