こころあそびの記

日常に小さな感動を

満を持して

 

 とうとう、万太郎は台湾に渡りました。神戸から1800km。船旅3日。基隆(キールン)港に着きました。

 写真の花は台湾の固有植物であり、今週の副題でもある「オーギョーチ」です。

 台湾の方は、この実から寒天みたいなデザートを作って召し上がるとか。

 一方、本日のお花は「レンゲショウマ」でした。

 いかにも日本特産らしい可憐さを持っています。老いた私の目ではとても探し出せそうにありません。

 

 

 ところで、夏が終わろうとしているときに、新しいことを始める愚かさは、養生にも戒められています。

 陰に向かっているのですから、活動は控えるべき時です。

 そう、分かっていますが、じゃまなお腹の肉が待てないよ~とせがみます。

 二十年ぶりのプールです。

 以前は、腰痛改善のために通いました。なにが良かったのか、そのうち腰痛は治まった記憶があるのです。

 その美味が忘れられなくて、足もいけるだろうと踏んでいるわけです。

 

 

 ガソリンが高くて、安くなったら入れようと待ちましたが、一向に変わらないので、満タンを決行し、ビキニじゃないけど、水着も新調しました。

 これで、プールまでの車の足も、泳ぐ準備もできたけれど、何かが足りません。

 

 新しく何かを始めるには、後ろからポン!と押してくれる何かが要るのです。

 穏やかな流れに、誰かが小石を投げ込んでくれる。そんな刺激がないと、人は動き出せないところがあります。

 その出現を待っていたら、今朝、加藤康子さんをYouTubeで拝見できたのです。

 彼女は生来の活力を、周りに放散して余りある人です。

 エネルギッシュな話し方と聡明な広い額で、私の心に弾みをもたらしてくださいました。

 コロコロとバウンドする気持ちが、よっしゃ!今日からプール行くぞ!と決心させてくれました。

 

 ブランクが長すぎて、一本目は10mごとに立ってしまいましたが、二本目からは向かい側のサイドまで流せるようになって、泳ぐことに小さな自信を取り戻すことができました。

 

 思えば、うん十年前に、七十代の方が泳いでおられるのを見かけると、お元気だなぁと驚いたものですが、あっという間に、驚かれる側の歳になってしまいました。

 

 

 水は友達。

 よく海は見るもの。プールは泳ぐもの。という方がおられますが、私にとっては、どちらも泳ぐところです。

 そりゃ、大空のもとで、自然を感じながら海で泳ぐ方がいいに決まってます。海の塩水のほうが、体は楽です。

 プールの水は抵抗が大きくて、その分、体力を養うには適しているのかもしれません。

 いや、そう信じて、七十の手習いならぬ、脚力の強化を始めたところです。