こころあそびの記

日常に小さな感動を

みたまのふゆ

 

 季節の巡りがスピードアップしています。すでに、夏の到来を知らせる卯の花が咲き出しました。

 

 「  夏は来ぬ

  卯の花の匂う垣根に

  時鳥早も来鳴きて

  忍び音もらす夏は来ぬ  」

 

 残念ながら、不如帰の鳴き声がわかりません。なんとか、聞きわけられるようになりたいと欲張るのは止めにします。なんたって、今年の春の目玉はキジとの遭遇です。それ以上はなしです。

 

 

 ルイチャンにひさしぶりに会えました。

 かわいいね~と角と角の間を撫でてあげると嬉しそうに目を細めます。なぜって、痒くてもかけないところだからよろこんでくれるというわけです。

 

 

 あやめ。先日は蕾でしたのに、昨日は満開になっていました。

 

 

 今日は宮司さんにお話を伺ってまいりました。

 お話しの中で、「天の岩戸開き」に関わった神様が、意外に近所にいらっしゃることを知りました。

 天照大神が岩戸にお隠れになってしまわれ、世界が暗闇に包まれたとき、神様方は話し合われました。

 そのとき、岩戸の前で踊った神様は天宇受売命で、岩の脇に隠れた力持ちの神様が天手力男神というのは有名どころですが、そのとき祝詞を上げた神様の名前はご存知でしょうか。

 それが、天児屋根命(あめのこやねのみこと)でした。祝詞がお上手な神様だったのですね。

 箕面の瀬川神社の御祭神は天児屋根命です。

 瀬川神社は水の神様だと思っていたのですが、祝詞の神様だったのです。

 五月雨の夜の石澄川に蛍が飛び交うのはもうすぐです。ふだん静かな瀬川神社あたりが、一年で一番賑わう季節です。

 

 

 

 また、「みたまのふゆ」(御魂の震ゆ)という言葉を、ひさしぶりに聞いて、先年の感動を思い出しました。

 なぜか、この音に不思議な力を感じるのです。

 日々、生きている幸せは神様から発せられた恩恵にあずかっているからこそである、という言葉に、古代の人々の願いと信仰を感じます。

 神様の思いを素直に感じられる人になりたい。

 日本は言霊の幸わう国です。

 「しきしまの大和の国は言霊の幸わう国ぞ ま幸くありこそ」(柿本人麻呂

 言葉は思うだけでも、すでに言葉といいます。

 良いことを思えば、幸せな毎日が送れると信じて過ごしたいものです。