こころあそびの記

日常に小さな感動を

身体を目覚めさせるもの

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 朝一番のお楽しみは朝刊一面記事のうち「朝の詩」と「朝焼けエッセイ」から始まります。
 トップ記事の政治、経済や国際問題でなくてごめんなさい。全社をあげてそれらの記事に注力された方々のご苦労が目に浮かぶ思いがして、ありがたく読ませていただいていることを申し添えます。
 それでも、子どもの詩の純情や、おじいさんの昔話や、子育ての苦労話などに接することは、朝の目覚めを促すにはもってこいです。体と心は健康維持の両輪です。先んずるのはどちらでしょう。まず、心が動くから体も動き出すと、運動神経の鈍い私は確信しています。
 心が動かされる文章に出会った朝は、体も喜んで動き始めるように思います。生きていることを実感するのは自分の中に対象物に共振するいのちがあることを発見する瞬間ではないでしょうか。
 NHKBSの「英雄たちの選択」を見ました。
 昨日はコロナがテーマで、100年前に起こったスペイン風邪を参考にするべく検証がなされました。
 ただ今のコロナ禍も当時も防衛対策は同じであることに驚きました。ウイルスの対策はマスク、手洗い、隔離しか打つ手はないことが分かりました。
 もう一つ、当時と変わらないものがありました。政治・医療・個人は三位一体になれはしないという課題です。
 こんなときでも政治家は潰し合いに終始し、医者は想定外を繰り返しています。人々は拠り所を失って不安を増幅させながら、それでも自分のいのちを護るのは自分と言い聞かせて息をひそめて過ごしています。
 「他人事ではないという意識改革が必要である」という医療人の言葉が印象に残りました。知らず知らずのうちに制度の中に呑み込まれてしまっていることに気づかなくてはなりません。決められ事ではなく自分のいのちの方を向いているかどうかが問われています。医療の片隅にいる者として自問したことでした。
 「事件は現場で起こっている」という有名な台詞。いつの時代にも真実だなと思うのです。