こころあそびの記

日常に小さな感動を

春の楽しみ方

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 今週も植物園へ行ってきました。
 これからの二、三ヶ月は一週間もご無沙汰したら、あれ~?まさかの花盛りという木々に驚かされます。
 春に急かされるとは・・・
 “のたりのたり”とゆったりとしたのどけさを詠んだ蕪村と、”たえて桜のなかりせば“と嘆きの在原業平。春は穏やかな心と急かされる気持ち混在するものなのですね。
 今日の収穫は羊歯(シダ)の赤ちゃん(若芽)です。先週も目を皿のようにして探したのですが、見つけられなかったのです。今日はあるはずという強い気持ちで探し続けて、とうとう見つけました。
 山菜採りで行方不明になるニュースが流れる度に、その面白さを知る者としては、さもありなんと思ってしまいます。
 以前、町の子の私も田舎と縁ができて、山菜採りに連れて行ってもらったことがあります。一本見つけるまでは、どこをどう探せばいいのか分からないのですが、一本見つけたら目が慣れて次々見え出します。そうしたら、蕨だけを見てどんどん山深く入ってしまうのです。それほど山菜採りは楽しい作業です。
 今日も、一本見つけたら周りにまた一本、また一本と見つけて、私だけのパラダイスと満悦に浸ったことでした。
 その場を離れてしばらく行くと、カメラを道端の黒い小さな影に向けている人に会いました。私も立ち止まって、その方のなさることを見ていました。そーっと近づいてカメラを向けられた途端にその影は飛んで行ってしまいました。
 「今のはなにですか?」
 「ルリタテハです」
 植物園はいろいろな楽しみ方があるのだということを教えていただきました。
 ついつい花の季節だからと花一辺倒になる自分はまだまだだなぁ。自然界の奥深さを来る度に学びます。
 そういえば、メタセコイアの道で2人連れが見上げておられたのは、「ジョウビタキ」。次回は双眼鏡を忘れずに持ってこなくては。