冬至が近づいて、千里丘陵の南端の方から朝日が上って来るようになりました。
朝の太陽の発する青色の光が身体を目覚ます効果を持つと知ってより、ますます朝の散歩か楽しくなりました。
犬をお供に、あるいは犬のおかげで早朝に散歩されている人の多いこと。犬はオオカミから派生したものといわれますが、種が分岐する時点で、人間と目を合わすことができるものが犬になったとは、言い当てて妙です。
犬は必ず目を見て訴えてきます。だから、かわいさも一塩になりますし、彼らに慰められるのです。
さて、薄明の空が白んできて、人のお顔も見えるようになれば、お声かけしてくださる方も出てきます。
「おはようございます」と柴犬連れの男性と挨拶を交わしたところ、犬好きの人らしく「(犬の)名前は?」と聞いてこられました。
ひとしきりの紹介が終わった後、「先日、近江舞子まで行って、船にも乗ってきたんです」と、愛犬が船首に乗って、怖じ気つく事もなく前を見ている動画を見せてくださいました。
「川岸を通る人たちから、犬が乗ってる!とうけてね(笑)」とご自慢の様子。立派に家族の一員の役割を果たしているのは犬ならではだと思いました。
お話されてる彼の後ろの山茶花の大木から、はらはらと花びらが舞い落ちているのが見えています。気にしていることを察せられて、彼も見上げてくれました。
「山茶花ですか 1月2月の花かと思ってた」
「そうですよね。サザンカサザンカ咲いた道ですからね。でも、72候では“山茶花咲く”は先月あたりだったように・・」
「そうでしたか。山茶花の実は椿ほど大きくなくて、薄いから子供の腕輪にするとかわいいですよ」
いいこと教えてもらいました。いつかまたこの道を通るときは、探してみましょう。
彼と別れた後、期待はグッと抑えて、会えたらラッキーと思いながら、アリーナへ続くゆるい上りを心もち急ぎました。
会えました!
今朝もチャーリーとメアリーが草を食べていました。
山羊も大昔から、人と生活を共にしてきた動物ですから、人懐こく寄ってきます。優しい眼の色に鋭さはなくて、全身から癒やしパワーがあふれています。
それにあやかろうと、今朝も数人が取り巻いていました。話し声が聞こえます。メアリーのお腹の膨らみは、ひょっとしたら妊娠ではないかもと。残念。でも、そう話しながら、みんな一縷の望みを捨てきれないで、春を待つのです。
希望を抱かせてくれるのも動物のお役目ですね。
「今日である あること難き 今日である」
浄土真宗のお寺の前に張り出されていたカレンダーにあった言葉です。マイブームの「今日も生涯の一日なり (福沢諭吉)」に肩を並べる言葉です。