こころあそびの記

日常に小さな感動を

きょうの二題

 

 今朝も『舞いあがれ!』に出演中の赤楚衛二君の笑顔を観て、にんまりしています。

 心溶かす彼のお顔の造形はもちろんですが、心惹かれる理由はそれだけではありません。

 彼のお名前に聞き覚え、見覚えがあるのです。

 彼が守口出身と聞いて、直ぐにピンときました。それは、守口の店で働いていたときのこと。

 私は仕事で出張の機会を得る度に、その土地を散策することを楽しみにしていました。

 旅を楽しむ仕事人。不真面目極まりないことでした。

 

 まずは、店の近くにある神社に参ることからマイ旅は始まります。

 守口市八雲には八雲神社という由緒ある神社がありまして、出勤前にお参りしたものです。

 参道は白砂で両脇は松並木という厳かさが好きでした。

 その参道の玉垣に「赤楚」さんというお名前を見つけたことがありました。

 そういえば、店の近くに「赤楚」さんの表札を掲げるお屋敷があるから、その一族の方なんだろうと推察しました。

 でも、お名前の横に名古屋の大学名が書かれていて、どうして名古屋の人が?とずっと疑問でした。

 今回の『舞いあがれ!』の出演で、それが赤楚衛二さんのお父様だったことがわかりまして、ミーハー度は最高潮です。

 地元の神社に篤い信奉を寄せるルーツが彼を守っている。そんなことも、わくわくの原因です。

 だから、ドラマの成り行きにも、彼のこれからにも注視して応援していきたく思っています。

 

 

 ところで、昨日、サザンカのことを書いているとき、使いたかった言葉が、友達が送ってくれた本の中にありました。

 

 山茶花や彩を重ねつ散り敷きぬ

            品川純胡

 

 サザンカは一重でも八重でも、花びらは一枚ずつはらはらと散ります。そして、風が穏やかであれば、木の下に明るいサークルができて、そこだけ華やかに彩られます。

 それそれ。その情景を表現したいと思っていたら、俳人・品川純胡さんがうまく詠まれていました。

 「散り敷く」。この言葉を知ったころは、手紙の書き出しによく使ったものです。

 落ち葉の散り敷く季節は特に。

 

 

 品川さんのこんな句もいいですね。

 

「今生きることに生きて落ち葉踏む」

 

 この句評を認められた橋野一二三さんが、「俳句は生きる姿勢まで照らし出してくれるようだ」と添えられています。

 

 

 先日、とある場所で落ち葉を踏んだ時、気持ちのよい感覚が呼び覚まされました。誰にも踏まれることなく積もった落ち葉は、それはそれはやわらかくやさしいものでした。

 足裏の心地よさが脳天に伝わって、生きる喜びをまた一つ知りました。