「雨降ってきてん。せやから雨宿りしてんねん」
「雨上がったから、出てきてん」
急な雨。ヤギも私たちと同じこと考えて待避している様子がかわいいことです。
イオンで見かけたポスターに誘われて映画『ハウ』を観てきました。
日曜日の一回目でした。
孫娘を誘ったからにはと、奮発して2700円のエグゼクティブシートをネット購入しておきました。
入ってびっくり!なんと、広い館内の中のエグゼクティブシートの12席だけが埋まっていたのです。他は空席です。
犬好きの観客は余裕ある人が多いのか、それともお話に浸りたいのか。いずれにしても、館内防犯カメラには奇妙な構図が写っていたことでしょう。
映画は「ハウ!」としか鳴けない犬と主人公の田中圭さんの心温まる話と思っていたのですが、中身は今という時代を映す社会派映画でした。
のっけから、「ハウ」の意味を知らされます。それは、無駄な鳴き声がうるさいと飼い主に声帯を切除されたから「ワン」と鳴けなくなった悲しい事実。
そんな現実を知って、出だしから辛い思いが胸に広がりました。
次に出てくるのは、ハウが送られることになった「動物愛護協会」です。捨てられたり、事情があって飼えなくなったペットの中で、運の良い子の行き先です。
実は、私も、つい最近、お世話になったことがあります。
庭で、死に絶えたと思われるのら猫を発見して、市役所に処理を依頼しました。
直ぐに来てくださって、回収しようとしたら、動いたのです。
「これは、回収できないので『動物愛護協会』に連絡してください」と云われて、二転三転がありまして、結局『動物愛護協会』の方に引き取ってもらいました。
引き取りを渋られたのは、かの協会はあくまでも、次に引き取り手があるような健康な体が条件でした。
だったら、瀕死の子はどうなるのだろう。
いろいろ考えてしまうペットブームです。
話を映画に戻して。
ハウは、青森から岩手、福島、栃木と主人公のいる横浜目指して帰っていきます。
旅するハウが綴っていくのが現代の悲しみでした。
シャッター商店街のさびしさ。
原発事故のため帰宅困難区域の人の悲しみ。
DVから逃げた人を匿う施設。
ハウはゴールデンドゥードルというゴールデンリトリバーとプードルの混血犬です。
田中圭さんとハグする姿があまりに可愛い写真にほだされて孫娘を誘ってしまいましたが、その内容は小学生には難しかったようです。わんこはかわいいねという映画ではありませんでした。
帰りの車の中で、一つ一つ説明してやったことです。
ポスターに「ずーっと一緒だと思ってた」とあります。これが意味深であることは、観てのお楽しみとさせてください。