こころあそびの記

日常に小さな感動を

オババの祈り

 

 

 ホワイトアウトになっているところもあるようですが、大阪はこの通り、雲を彩りながら太陽が上ってきました。

 早朝に見えた下弦の月は傘を被りながらも見えていましたから、今から雲が広がるという予報通りになりそうです。

 

 さて、「予定は未定であって決定ではない」という中学の先生の言葉ではありませんが、明日は何を書こうかなと算段して眠りにつくことがあります。でも、朝刊を開いた瞬間、そんなことは飛んでしまうような記事に心が振れてしまうことがたびたびです。

 それは、大概、一般ピープル経験談です。

 

 

 今朝の『朝晴れエッセー』もそうでした。

 なんといっても、「感謝をして生きてきた人は感謝されながら亡くなっていく」というラストの一行です。

 投稿者のお父様の生き方と見送られ方の完璧さに頭が下がると同時に、今更ながら我が父母へ詫びる思いが湧き上がりました。

 

 「人は生きたように死んでいく」。柏木先生の残された、生き方の鉄則です。

 だからこそ、努力して自分が思い描く理想を失わない生き方をするようにと教えられる言葉です。

 

 人付き合いが下手で孤独に生きた母は、静かに命を閉じました。反対に、お祭り騒ぎが好きな父は、みんなに囲まれて逝きました。

 素人の単純な見方ですが、人物像と、その逝去の様は関係ないとはいえないと感じています。

 そして、その人は、そうしか生きられなかったという現実に、何のために生きるのかの答えが隠されているように思います。

 だから、ああしてあげたら良かったという後悔は不要で、十分に生ききったことを認めてあげたら、それが一番ではないでしょうか。

 

 

 ところで、景気の冷え込みに加えてコロナ禍もあって、街にクリスマスのイルミネーションが溢れることもなくなりました。

 近頃はクリスマスを家で過ごす人が八割を超えると云います。

 娘家族も、着々とその日に向かって準備に余念がありません。

 食卓の隅にこんなものが。私が幼かった頃にはなかった「アドベントカレンダー」です。

 

 

 外の寒さを忘れさせるこの赤い色がクリスマスムードを盛り上げるのに一役買っています。

 

 

 一冊一冊丁寧に製本されていて、まさに豊かな時代だから手にすることのできるグッズです。

 おとぎ話の夢が、家族で過ごした時間に溶けて、根っこの太い大人になれますように。そして、どうか、良い子の明日が平安でありますように。

 婆ちゃんは祈っています。