こころあそびの記

日常に小さな感動を

つれづれ

 

 白状してしまいます。

 昨日、愛犬と庭で日向ぼっこして、さぁ、家の中に入ろうと、右手に犬のリード、左手に水の入ったボールを持って立ち上がりました。

 左足をテラスから一段下ろした瞬間、膝が抜けるような痛みが走ったのです。

 

 

 しばらくは無理できないなぁと、情けない思いで夜を待ち、夕刊を取りに出たら、半月が空の天辺にありました。

 思わず携帯を向けてシャッターを押したら、上のような写真が撮れていました。

 オリオン座を中心に写る星々。2月最後の風は星々を輝かしていました。

 西には、宵の明星と木星が、月の横には火星が。惜しいことに、すばるは月明かりに被って見えませんでした。

 あとで、そうだ。双眼鏡で見たら見えたかもと後悔しても、後の祭りです。

 今日のところは、このくらいがちょうどいいと星々に諭されたようでした。

 養生の大家、貝原益軒が「自然の美しさの享受は『時に合わざる人が得やすい』」と言ってるそうです。

 “たまたま”とは偶然ではなくて、深い意味のある言葉だとつくづく思います。

 

 そんなことで、去年の今頃の写真を見ていたら、弥彦山のスプリングエフェメラルが出てきました。

 

 

 かたくりの群生。

 

 

 エチゴキクザキイチゲ

 

 

 オオスミソウ。

 

 

 コシノコバイモ。

 

 

 オウレン。

 黄蓮がこんなにきれいな花を咲かせることを始めて知った山道。

 へたっていた私に、「オウレンが咲いているよ」と声かけしてくださったおじさん、ありがとうございました。

 

 これらの早春植物は、落葉広葉樹の根元に居場所を定めて、木々が葉を繁らせないうちに、さっさと花咲かせ光合成をして、夏前に地下に潜ります。

 植物は、自分の持ち分を知って鮮やかに生き延びる方法を、一朝一夕に獲得したのではなく、何億年も学習して、話し合いをしてつくりあげたのではないでしょうか。

 

 たかだか何千万年の人間はまだまだ経験が浅い。

 植物は、ごちゃごちゃやってる人間を笑っているかもしれません。いやいや、私たちもそうだったよ。年月を経て大人になれよと。