幼稚園の園庭で、朝早くから、チューリップの植え込み作業をされていました。
入園してくる園児たちが、この花壇で記念写真を撮る日も近づいています。
春の陽光さん、その日に間に合うようにお花咲かせてくださいな。
ところで、先日、友達から「昔は喫茶店が好きだったよね」と声かけられて、自分が変わったことに気づきました。
そうなんです。出かけたら、必ず喫茶店に入ってしまう質でした。なのに、いつの間にか、自分の家が落ち着くようになってしまいました。
YouTubeでスタバのメロディーを流しながら、一人分のお茶を淹れて、手の届くところにある本を捲ります。
年とったら、四畳半がいいってやつです。私の場合は二畳かな。自分がコレクトしたお気に入りに手が届くというのが心地いいです。
だとしたら、昔の喫茶店好きは何だったのでしょう。
神戸に出たら、にしむら珈琲。京都に行ったら小川珈琲やイノダコーヒー。心斎橋はプランタンも懐かしいです。
コーヒーと煙草がセットの時代に育ちましたのに、ふらっとドアを開けた瞬間、煙草の匂いがすると、しまった!と逃げ出したい思いに駆られたりして。
そうは言いながら、たまに、喫茶店に入りますが、近頃、お気に入りのお店がありません。それは、顧客設定年齢から外れてしまったことが原因だと分かっています。
ちょっと切なさを覚えます。
そんなセンチな心を一掃してくれたのが、WBCの大谷選手のホームランです。
看板に直撃して落ちてきたボールを拾い上げたのは、笑顔満載の娘さんでした。外野に陣取ると、こういう楽しみが降ってくることがあることを知りました。
テレビの中継ではそこまでしか映りませんでしたが、その後にドラマがあったとか。
なんと、その娘さんは周りの人達にそのホームランボールを回したといいます。
特筆すべきは、その先です。みんなが写真に収めて得心したところで、ご本人の手元に戻ってきたそうです。
世界に発信されたクールジャパン。
そのニュースを見た後、買い物に出た私は、荷物を積み込んだカートを外に置いたまま、パン屋さんに入ることに躊躇はありませんでした。
モラルが乱れている。なんて、報道される世の中ですが、どっこい、人々の芯には、日本列島の住民として受け継がれてきたものが、しっかり根付いていることが証明された出来事でした。
『ガイロク』『家族に乾杯』などで見られる、市井で泣き笑いして過ごす人の温かな姿は、視聴者の心のとげぬきをしてくれます。
どんなにささくれ立っていても、手を差し伸べてくれる人がいて、穏やかな四季がある。
それが、この国の形です。
78年前の今日。大阪は火の海になりました。
私のおばあちゃんは火の粉を被った頭巾を防火水槽に浸しながら逃げ回ったと聞いています。
青春を台無しにされても、家族バラバラになっても、焼け野原になっても、立ち上がった先人たち。
何があっても甦ることができる国に生まれたことに感謝です。