こころあそびの記

日常に小さな感動を

『ガイロク』好き

 
 
 昨日、天神橋筋商店街を歩いていたら、「本日は土用の丑の日、鰻の日ですよ」とあちらこちらから誘いの声がかかりました。
 先日、土用の養生は食べ物だけにあらずと言った舌の根も乾かぬうちに、申し訳ないけど食べたくなってきて、帰りのデパートでロープが張られた行列に並んでしまいました。
 鰻の焦げた匂いが山椒と絡んでたまりません。また、奈良漬けとの相性が最高です。
 今年は2回ある土用の丑の日。次は8/4です。また、食べたくなったらどうしよう。お財布がさみしくなるよ。

 今朝の『ガイロク』のお一人目は「コロナ禍からの脱出劇」でした。
 丁度、仕事を止めたところだったので、コロナのテレビばっかり観ていたら体調に異変が生じてきたと。眠れない。何もする気が起こらない。
 たまらず、心療内科で診察を受けたら、「今は、そんな人が多いです」といわれ、一念発起で、一人でできる散歩を始めたそうです。
 そうしたら、桜が咲いたら、次にアジサイが咲くという季節の移り変わりに心を動かされたことで、健康を取り戻していったというお話でした。
 四季を感じることで、人は生きていることを意識できます。人間という小宇宙は自然という大宇宙と連動しているからだと思われます。
 目の前のことに忙殺されるだけの生活では、視野が狭くなっても仕方ないことです。
 そんなときは、散歩です。ウォーキングではなくて散歩が効果を発揮することを、あらためて教えてもらいました。
 ゆっくり、季節を愛でて感じることがあなたを守ります。そんなことで、と思わないで、苦しくなったら彼女のように試す価値のある養生法です。

 ところで、『ガイロク』が好きなわけは実録だからです。
 ずい分前に、これから先、何の勉強をしようかと考えていたとき、「あなたは何に興味があるの?」と大形先生に聞かれたことがあります。
 私は答えられませんでした。
 「強いて言えば、お寺に修行でも・・」とごまかしましたが、実際は、人の生き方に興味があります。いえ、生き方にしか興味がないのかもしれません。
 大きすぎるテーマです。
 机上で勉強するのではなくて、出会う人、テレビに映る人、お一人お一人の人生を愛おしく思う自分でいたいと思っています。