こころあそびの記

日常に小さな感動を

食べるもよし食べないもよし

 

 今朝、テレビ番組でロザンのお二人がお菓子の「シャトレーゼ」を探検されていました。

 コロナ禍や、近頃の卵の供給不足など、お菓子業界の苦労話を聞き出しながら、店内を一周したところで、質問コーナーになりました。菅さんが出題、宇治原さんが答えるというスタイルです。

 

 そこで、問題です。

 「コロナ禍で売れ上げが五倍に跳ね上がった商品名は?」という質問。

 ショートケーキが売れてると聞いていたので、そうかな?という予想は外れて、答は「糖質制限のバターどら焼き」でした。

 コロナ禍で運動不足になり、体重を気にされる方が増えていることが需要に結びついたそうです。作り手と買い手の思惑のみごとな一致といえます。

 それにしても、巷の健康志向は舌を巻くばかりです。

 

 

 「糖質制限」という言葉を聞くにつけ、中国古代の養生法を思い出します。

 不老の仙人を目指した『列仙伝』という書物に”不老長生“の方法が書かれています。

 ①辟穀(穀物を食べない)

 ②調息(呼吸法)

 ③導引(柔軟体操)

 ④房中(男女の交接術)

 

 穀物を食べると、粗雑で重い濁気が蓄積されて、純粋な気の循環を妨げるから、寿命を縮めることになる。

 仙人が辟穀するのは、体を”軽くするためです。

 鳥のように自由に空を飛べることは、人間の夢の一つです。だから、仙人は、嘘か本当か、花びらや露を飲んで体を軽くしたそうです。

 

 

 仙人になりたければ、それもありですが、私たちは、そんなに無理をする必要はありません。

 ただし、現代人は食べすぎであることは確かです。

 一日3回食べなければならない、などと決まり事のように擦り込まれたのは、つい最近のことです。

 食べるほどに、消化や解毒にエネルギーが必要であることは、考えたら分かることです。

 都市伝説、風邪ひいたら焼き肉食べよう!なんてことがまことしやかに流布しています。

 本当に体を休ませたいならば、食べないことなんて、先進の近代教育を受けた人には信じられないことかもしれません。

 だからといって、食べたい気持ちを我慢することは、ストレスです。それでは、何のための健康法かわかりません。

 自分にあった食べ方で、体調を整えましょう。

 

 

 健康とは、病んでいようがいまいが、心が自由で胸にたぎるものがある。それが幸せな健康状態だと、帯津良一先生がおっしゃっています。

 寿命尽きるまで生ききるために、今の思いを大切にいたしましょう。