こころあそびの記

日常に小さな感動を

春風と御輿

 

 「おばば、黄色のチューリップが咲いてる!」と、教えてくれたのは孫娘。

 植えっぱなしの、密集した株の中から、よくぞ今年も咲いてくれました。三人の孫たちの卒業式、入学式をずっと彩ってくれた花たち。

 桜と共に、我が家の春の風物詩です。

 

 

 市民病院に、こんなかわいい花が咲こうとしていました。

 「花海棠やて。」と、親子連れが母親を乗せた車椅子を押して寄って来られました。

 こんなかわいい色なら、誰でもはっとしそうなものですが、お母様に反応がないことをさびしく思ったことです。そんな状態でも、見せてあげたいという息子さんの心の優しさを愛おしく感じました。

 

 

 仕事帰りにコンクリートの割れ目に咲くタンポポを見つけました。

 立派でしょう。

 タンポポはお日様の子どもなのに、曇天にも関わらず、しっかり花開いていたのでうれしくなりました。

 晴れたら、レンゲを探しに行きます。タンポポとレンゲとシロツメクサの花輪が作れたら、春は完成です。

 

 

 今日はことわざを二つ。

 

 一つ目は、「風が吹けば桶屋が儲かる」です。

 ある事象が、巡り巡って”桶屋“の繁盛に繋がるということわざです。

 新型コロナウイルスの感染で、痛手を受けた商売は数多いことは周知のことです。

 しかし、反対に、これに乗じて儲かった業種もあるはずです。

 消毒とから衝立とか。それは必需品だから、フル回転でがんばってくださったことを、感謝しています。

 そうではなくて、コロナ禍に乗じてという形の儲け方をした人々が、まさに、桶屋に見えて仕方ないのです。

 

 

 二つ目は、「御輿に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋を作る人」ということわざです。

 ひさしぶりに聞きました。

 岸田総理のウクライナ行きのニュースに使われていました。

 最優秀な少数の担ぐ人と、極秘に草鞋を作った人に、周到に準備してもらって御輿に乗った総理。

 なんや、乗っただけかい!

 じゃなくて、乗ったことに賞賛が集まっています。岸田総理にこんなスタッフがいたことにびっくりです。

 

 指揮官の条件に、人を動かせるということがあるそうです。今回、彼は、それを実践できることを証明なさいました。

 

 ところが、足を引っ張ることに命をかけている輩はどんな場面でも登場するもので、岸田総理が鉄道に乗り込むところが映像で流れたときには、ゾッとしました。

 一国の総理が命を張って、戦場に赴くことさえ阻止しようとする。それも、我が為に。下手すると、総理は帰って来れなかったかもしれないことを平気でなさる。

 御輿を担いでくださった方々に、心よりお疲れさまと申し上げたいと思います。