こころあそびの記

日常に小さな感動を

清明

 

 カラスノエンドウが丈を伸ばして、わんこが埋まるほどになりました。

 今日から二十四節気清明』です。

 「清浄明潔」。万物が清らかで明るく生き生きする季節の到来です。

 こんなすがすがしい季節を好まない人などいないのではないでしょうか。

 「清明」という字面からも、春の美しさが溢れています。

 

 娘が出がけに「ダンボールが溜まってきたよ」と言い残して出勤してしまいました。

 そうだ!捨てに行ってみよう、と思い立ち重い腰をどっこいしょ。

 久しぶりに、ドライブウエイを走ってクリーンセンターに向かいました。

 迎えてくれたのは、とりどりに彩られた山々でした。

 

 

 足の不調で、この春はいろんなことをあきらめざるを得ませんでした。

 なのに、こんな所で吉野の千本桜かと見紛うやうな景色を見せてもらうことになろうとは。

 直ぐに、思い浮かんだのは、森信三さんの言葉です。

 

 「人間は一生のうちに

   逢うべき人には必ず逢える

   しかも一瞬早すぎず

    一瞬遅すぎないときに」

 

 見せてあげようと念じてくださったなにものかがいてござる。

 そう信じられることのなんと幸せなことでしょう。

 クリーンセンターで見つけた花々です。

 

 

 レンギョウ

 

 

 アケビの花。

 

 

 ヤマザクラ

 

 

 最後はこの季節には外せない、杜牧の「清明」です。

 

 清明時節雨紛紛

 路上行人欲絶魂

 借問酒家何處有

 牧童遥指杏花村

 

 清明なのに雨模様。

 旅人は酒でも飲んで鬱憤を晴らそうとして、牧童に酒屋の場所を尋ねます。指さされた彼方に花霞の光景が。

 

 今日、明日と雨予報です。

 めぐり会う人と自然を眼裏に描き出して、ゆっくり過ごしたいと思っています。