朝刊を取りに出たら、電線にとまって鳴いている四十雀を見つけました。
写真に撮りたいけれど、どうしよう。カメラを取りに引き返したら、飛んでいってしまいそうで、なかなか決心がつきません。でも、長鳴きに意を決して、カメラを掴んで戻ってきたところ、どこで鳴いているのか移動先がわかりません。
漸く、カメラのファインダーの中で見つけたのは電信柱のてっぺんでした。
望遠レンズにすれば良かった、なんてあとのまつり。お急ぎのところ、待ってくれたこの子にありがとうをしました。
世の中の発明発見とは、他人が気にもかけないことに興味を持つ人の出現から始まりまることが多いようです。
四十雀が鳴き声で会話していることを発表された動物行動学者の鈴木俊貴先生もそのお一人です。
ふだん、「ツッピーツッピー」と鳴いている四十雀が、「ジャージャー」と鳴き声を変えると、それは、蛇などが近づいているから気をつけろ!と周りに知らせているそうです。
さらに、これを聞きつけるのは、四十雀だけではなく、他の鳥も聞き分けるらしいというところまで研究が進んでいます。
天敵から身を守るため、こんな小さないのちさえ必死であることを知るところに、学びがあります。
さて、『らんまん』。
今日、「キンセイラン」の押し花を見ているシーンで、子役さんから神木隆之介さんに交代されました。
キンセイランは牧野富太郎博士が名付けた花です。うす暗い林の中で、黄緑色の透けるような花弁が印象的な蘭の花を、金精蘭とも金星蘭とも書くそうです。
Wikipediaによると、絶滅危惧種Ⅱ類と書き込みがありました。その絶滅危機に至る理由が、土地開発というよりも、盗掘であることを悲しく思います。
彼らは、咲きたい場所を選んで咲いている。それなのに、持ち帰ってどうしましょう。地球誕生から長い時代を生きてきた植物との共生には、人間の方に追いつくための課題がありそうです。
ここだ!と思えば、植物は生きのびる力を発揮します。
このハナニラに気づいたのは先日のこと。
隣の境界のブロックと除草シートの隙間に落ちた種が花を咲かせていました。
旺盛な繁殖力に気をつけなくてはいけないそうで、「来年はもっと咲くかな」なんて、のんきなこともいってられない品種だそうです。
今日は蘭光先生が「心が震える先に金色の道がある」と、諭しました。その言葉で、万太郎は植物に「ゾクッ」とふるえる自分を発見します。
身の回りに起こることに、心がふるえたら、自分が生きてる証拠です。
些細なことでもいい。それに気づくことが貴いのだと思います。そして、感動する心は、元気な体があればこそです。今日も健やかに。