春雨がバラの固い蕾を綻ばせています。この分だと、例年通り、連休中に満開を迎えそう。
星の王子様みたいに手入れしてあげられなくて、ごめんねと声かけながら、その日を待っています。
さてさて、見た?見ました?
ボクシングの世界王者、具志堅用高さんと巡る松山の町でした。
奥様の母校「東雲高校」前でうろうろしていた鶴瓶さんに、向かい側から熱い視線を送っていた女性がいました。
鶴瓶さんは、普段、あんまりアピールが強い人には近づかないのに、昨日は彼女の引きに負けたみたい。
彼女が経営している「宝塚バー」に吸い込まれていきました。
ボーっと見ていた私の目を覚ましてくれたのは、ドアに貼られたポスターでした。
一目で、轟さんだ!と気づきました。女優さんに最盛期はないにしても、『ローズガーデン』の頃の轟さんは、本当にこの世のものとは思えない美しさでした。そのポスターだったのです。
店名が「宝塚バー」ですから、宝塚の生徒さんのファンクラブみたいなところかと思いきや、なんと!轟悠さんだけを追いかけているお店だったのです。
店の前に出て秋波を送り続けていたわけを、鶴瓶さんに訊かれて、
「友達からメールが来たんです。今、鶴瓶さんが大街道でオレンジジュース飲んでるって」。
そして、まんまと店内に引っぱり込こんだ鶴瓶さんに、嘆願したのです。
「轟悠さんは辞められてから、消息がわかりません。私は、いつか轟悠さんがこの店に来てくれると信じてがんばってます。鶴瓶さんだったら、轟さんに伝えてくれるかもという一縷の望みをもって、さっきから首を長くして待っていたのです。」
全国のファン代表のお言葉に、遠ざかりつつあった記憶が蘇ってきました。
そうです。私も轟悠さんに助けてもらった一人です。
彼女が歌った『雨の凱旋門』の歌詞が心にしみます。
「生きることが辛いときに
私はこの人に出会った
振り捨てても振り切れぬ
君への想いに
愛の渇き濡れてゆく
ゆらめき漂う私の人生」
(柴田侑宏、作詞)
私、本当に思うんです。
人生の華といわれる中年期のドタバタをよくぞ切り抜けることができたなと。
それは、歌詞にあるように「辛いときに」轟さんに出会って助けてもらったからだと思っています。
彼女の舞台を観て、パワーをもらった日々が懐かしい。
平穏な今にたどり着くために手を貸してくれた人でありました。
「宝塚バー」に集まる全国の轟悠ファンの皆様もきっと同じ気持ちでおられることでしょう。
この番組が轟悠さんに伝わればいいなぁ。それだけを念じます。
今も、あなたに感謝し続けるファンが、こんなにいるんです。それを明日を生きる力にしてほしい。それが私たちの唯一の望むところです。