先日の朝。こんな花、見たことないとシャッターをきりました。
孫たちを送り出した後、もう一度見に行ったら、同じ場所にきれいな綿毛がありました。
あれは、たんぽぽが綿毛に開いていく過程だったのでしょうか。
そんなとき、頼れるものはYouTube動画です。
たんぽぽの一生を観察した映像には、初めに上げたあの画像はありませんでした。
やはり、思い違いだったのかと、たんぽぽを見るたびに、判然としない気持ちが続いていました。
そしたら、今朝、NHKで、『らんまん』絡みで、たんぽぽが特集されました。
番組の中で、西洋たんぽぽと日本たんぽぽの見分け方の解説がありました。西洋たんぽぽは、花の裏側の総包がそりかえっているが、日本たんぽぽはそれが見られないとのことです。
なるほど。
早速、確かめに行ったら、うちのたんぽぽの総包はそりかえっていたので、西洋たんぽぽであることが判明しました。
動画は更に教えてくれます。
たんぽぽはお日さまのこどもです。
朝には開き、夜には閉じます。それを、何回か繰り返したあとで、いよいよ一旦、朝も夜も眠りにつきます。
そして、綿毛の準備が整ったら、パッと開いて種を風に運ばせるのです。
知らなかったことを知るという発見は、たとえ些細なことであってもうれしいことです。
さらに、西洋たんぽぽは虫に花粉を運んでもらわなくても増えることができる分身の術を持っているそうです。
牧野富太郎博士が、いずれ西洋たんぽぽが日本全国に広がるだろうと予言されていたのは、その繁殖力に脅威を感じてのことだったに違いありません。
実際、1900年代後半には日本中が西洋たんぽぽに席巻されるかと思われたのですが、なんと、近年、日本在来のたんぽぽが復活し始めているという興味深い話を聞きました。
それは、わずかに残された雑木林や、宅地化のスピードが鈍化したためといわれます。
つまり、日本たんぽぽは、虫たちとの共生環境が必要だったのです。
日本に起源をもつものは花までも優しさを持ち、西洋生まれのたんぽぽは自立心が旺盛だとは、面白い事実です。が、考えさせられるところでもあります。
蝶々や蜂が忙しそうに飛び回り、それを追う小鳥が歌う。
狭い庭に、繰り広げられているドラマをやさしく見守っていきたいと思っています。