こころあそびの記

日常に小さな感動を

こどもの日

 

 今日はこどもの日。端午の節句です。

 玄関先に出した鯉のぼりは、孫の初節句松屋町で買ったものです。早いもので、もう17年まえのことになってしまいました。年季の入った代物ですから、しわくちゃです。

 それでも、たまには薫風を受けて力泳してくれています。

 

「柱の傷はおととしの五月五日のせいくらべ~♪」

 こんな唱歌は今の教科書に載っているのかいないのか。

 今朝の『朝の詩』は6歳の楓ちゃんの作品「せいくらべ」でした。

 

 おばあちゃんの家の柱で、背の高さを計りました。薄くなったキズにはパパの名前が書かれてありました。30年前の小学一年生だったパパと「せいくらべ」。(略)

 

 ほっこりしますね。

 一昔前なら、ありふれた情景だったかもしれませんが、現在では、貴重な経験になってしまいました。

 楓ちゃんはお幸せです。

 それは、おばあちゃんがお元気でいらっしゃること。お父さんが育った家が残っていること。「たたみべや」と表現された和室があること。お父さんと同じ柱で比べっこできること。

 幸せはこんなところにあることを教えてもらって、うれしくなりました。

 

 

 ところで、この頃の流行りの一つに、「キャンプ」があります。

 この連休中もキャンプ場は盛況です。

 箕面では、過日、「オルタナの森」が開場したばかりなのに、その東側にまたひとつ「キャンプ場」ができるそうです。

 ここは、mont-bellが運営される由。   

 私みたいな運動音痴は、mont-bellにお世話になることもないように思っていたのですが、昨秋、バードウォッチングに参加したため、その経営方針を知ることになりました。

 

 

 経営者の辰野勇(75)さんの講演録から書き出してみますと。

 彼は、高校時代に教科書に出てきたハインリッヒ・ハラーのアイガー北壁攀登記「白い蜘蛛」を読んで、人生を決めたそうです。

 山に魅せられ、山登りに明け暮れ、つらい場面に遭遇しても、自分の冒険心は衰えなかった、といいます。

 大多数が平穏な暮らしを望む中にあって、冒険に挑む人が全人口の0.3%いるそうです。冒険心を持った人間が突然変異のように出現することによって、人間はあらゆる分野で限界を切り拓いてきた歴史があります。

 その一人として、「世界一幸せな会社」を作りたいというのが彼の夢です。

 

 

 箕面店にしか行ったことはないのですが、スタッフの落ち着きに少々面食らった印象があります。

 アウトドアというと活気というイメージですが、mont-bellは動静でいうなら”静“です。

 これは、社長さんの目指される社員一人一人が幸せであってほしいという願いが表われたものなのでしょうか。

 

 

 社会を引っ張ることのできる冒険者や開拓者は神様に選ばれた人と聞いて思い出したことがあります。

 これからの人口減少を嘆く人に対して、「大丈夫ですよ」と力強く反論してくださる方があります。

 その根拠として、一人のリーダーが現われるだけで、世の中は変わるからと。

 99.7%の一人として、せめて、リーダーを選ぶ目は養っておきたいものです。