こころあそびの記

日常に小さな感動を

モンゴル

 

 道端でヘクソカズラが、「わたし、じょうずに咲けたでしょ」と、話しかけてきました。ほんと、おじょうず。ヒメムカシヨモギを支柱にしています。でもね、あなたの旺盛な繁殖力を支えるのにこの細い親分で大丈夫かな?このあとの成り行きが楽しみです。

 

 

 カンナ。熱帯原産の強烈な色。

 グラジオラスは菖蒲のような細い刀形の葉っぱで、カンナは幅広の葉。

 毎朝、万太郎さんを見てると、観察の方法がわかってきたような。

 

 

 ところで、百田尚樹さんの『モンゴル人の物語』を読むに当たって、先発の井上靖著『蒼き狼』で、予習しておこうと、古本を入手したことは以前にご報告済みです。

 平山郁夫さんのこの表紙。いいでしょ。

 この壮大な物語を小説に仕立て上げようとする、両雄の意図はどこにあるのでしょう。何に触発されて、古書を紐解き、膨大な時間を割き、想像を膨らませて、書きたい意欲が生まれるのですか。男だからですか。

 女には、ジンギスカンに付き合う体力はありません。

 どう考えても、男の人のお仕事のように思えてなりません。モンゴル帝国が、西はウクライナまでも征服しに行った意図はどこにあったのでしょう。

 

 男と生まれたからには世界制覇が夢だなんて。そういえば、思いつく人物が現在もいました。くわばらくわばら。

 その手の人にとっては、手の上で転がすことができるほど、世界はちっぽけなものなのでしょう。しかし、手に入ったあと、何がしたいのか。そこにビジョンがないと、ジンギスカンと同じ穴の狢です。

 

 ジンギスカンはユーラシアからヨーロッパ大陸まで出かけていって、広い範囲に自分の、あるいは、自分たちの遺伝子をばらまいたので、今や、世界中で一番多いのは、ジンギスカンのY遺伝子だそうです。

 

 

 そこで、思ってしまうのです。

 大相撲。

 幕を閉じた名古屋場所では豊昇龍が優勝しました。

 今朝の新聞には、大関昇進が確実になったことが報じられ、土俵上では見られない彼の笑顔の写真が載っていました。

 そして、叔父さんの朝青龍が泣いて喜んでくれたことが何よりうれしいことだったと報告しています。

 

 外国人力士で、上位にあがってくるのは、ほとんどがモンゴル出身者です。たまに、ブルガリアの人がいますが、ひょっとすると、彼にもモンゴルの熱い血がはいっているかもしれないです。

 何としても、勝つんだという気迫は、日本の相撲道の精進だけでは追い付けないものを感じてしまいます。

 

 ジンギスカンは、エスガイとよばれる父と、ホエルンとよばれる母の間に生まれた。

 そのことに、少々疑惑を持っておられる井上靖さん。それは、真実だと書き始めた百田尚樹さん。

 

 

 百田尚樹さんの体力は絶倫。仕事量は半端なくて、心配してしまいます。それくらいの方でないと、ジンギスカンの人生を追う気持ちにはならないともいえます。

 それはそうなんだけど、心配です。

 ご無理なさいませんように。