こころあそびの記

日常に小さな感動を

霜降の日に

 

 今朝、車に乗ろうとしたら、サイドミラーが露に覆われていたので手の平で拭いました。今期初です。この露が凍れば冬到来ですね。

 テレビ画面には、大江山から見える美しい雲海が映し出されていました。”雲の海”とはなんと美しい表現かと見惚れて、あの歌を思います。

 

 天の海に雲の波立ち月の船

 星の林に漕ぎ隠る見ゆ

          柿本人麻呂

 

 さように今日は、「霜降」。

 

 

 身の回りに、晩秋の趣が深くなってきます。その様子が、私たちの気持ちを落ち着いたものにしてくれるのは、季節と人の交歓によるところかと、先人の閃きの凄さを思うのです。

 科学の時代にあって、何千年も前に生きた人と同じ感覚を蘇らせることができるのは、自然が変わらないからです。人間であることを忘れるなと囁いているように感じます。

 

 

 大空に舞う鳳凰のように見えたのは、私の心に吉祥を願う気持ちがあったから。

 

 

 撮っても撮っても撮りきれない美しい空でした。

 過日、バードウオッチングに参加されてた女性がおっしゃいました。

 「バードウオッチングをする人は、上ばかり見るのよね」。

 空を見る私も一緒。

 彼女も私も、上を向いて生きる仲間です。

 

 

 図書館に本を返しに行ったら、丁度、阪大の学生食堂の利用時間でした。

 きれいなホールで美味しくいただいて400円。

 それにしても、今時の学生さんのお行儀の良いこと、マナーのいいこと。自分に落ち度がないか不安になるほどでした。

 

 

 帰りに、『錨を上げよ』(百田尚樹著)の上巻が本棚に返っていたので、借りてきました。

 幻冬舎の社長、見城徹さんが、名著といわれたのを聞いて、読まなくてはと思いました。

 冒頭は、百田さんの子供時代の大阪が描かれています。同じ時代の同じ経験を楽しみながら読んでみます。といっても、上下巻で1000ページをはるかに超えますから、読了はいつになることやら。