快晴。
夜明け前の空に、冬の大三角を取り囲む星々の美しいこと。
それらが西隣のお宅の上に輝いているのを見て、垣根を越えて行っても追いつかないことを知ってしまっていることを思いました。大人になるとはこういうことなんですね。ちょっとセンチな朝でした。
オリオンが明け方に見られるのは、あとわずかです。
この快晴を逃す手はないと、千里川沿いに、クロッカスの球根を買いに行くことにしました。
歩いても、歩いても、会いたい子の姿がありません。
「11月に木の伐採作業をします」という掲示通り、伐採と草刈り機の音で騒がしいことでした。
これじゃ、おちおち羽根も休めておれないから、今年は来ないかもしれないなぁ。
そう思ったとき、いました!
今年初めて見ました!!
周辺の池には姿を見せていると聞いていましたが、見に行く気がしません。それが、この川にやってくる私の鴨たちへの信だと、我慢して待っていたのです。
そしたら、今日、ついに会えたんです。
感激して動画を撮っていたら、柔らかいお声の美女が「鴨ですか?」と訊いてこられました。
「そうなんです。やっと来たんです。川底がお掃除されて、かくれる場所がなくなったから、今年は来ないかと心配していました」
これからは毎日会いに来るよ。
それが、わたしの心の養いだから。
到着したコーナンが賑わっていたのは、ひょっとしてお正月準備?
それはないわ、とは言えないんです。というのは、私が求めたクロッカスはお正月のその先、来春の花です。
冬の寒さに育てられるものがあります。深く眠ったものが、美しい花を咲かせるのです。
自然界が教えることは数あれど、誰の心にも一番に沁みるわたる言葉は、「土の下で、寒さに耐えて春を待つ」でありましょう。