起き抜けに外に出ると、北斗七星の柄からオレンジ色のアルクトゥルス、そして真っ白なスピカがつくる春の大曲線が、天頂に近づきつつあります。
予習しておいた獅子座のデネボラが今日の収穫です。
これで、この年齢で、ようやく春の大三角を捉えられるようになりました。
小さな習得が、自分を満たしてくれる朝でした。
独りぼっちで、寒くて静かな朝の台所に立つのはさみしくて、ついテレビをお伴にしてしまいます。
スマタンの気象予報士の達さんの後ろに映る映像にはっとしました。
「今朝はビーナスベルトがきれいに見えています」
そう聞くと、あのやわらかな光の帯が見たくてたまらなくなって、お弁当作りを終えて直ぐにアリーナまで走りましたが、残念ながらビーナスベルトは消えたあとでした。
それでも、地平線近くに青色ではない光の帯がうっすらと見えます。次は、消えるまでに来てみたいです。
過日の同窓会の折りに、「変われへんなぁ」と言ってくれた中学の同級生の言葉がずっと心の隅に残っています。
そうなんです。中学のころは確かにはっちゃけていました。
好き放題やって、辞書にあるように「非日常的に思う存分楽しむ」毎日でした。
しかし、その後。
高校では、自分を制限し、大学ではどう楽しめばよいのかわからなくなっていた時期もありました。それを思春期というのでしょうか。
それから、親となれば、親業に勤しみ仮面生活をせざるを得なかった。
本当の自分の消化不良が続きました。
そういう意味で、制限のない今ほど幸せな時はないなぁと感じています。
年取ると子どもにもどるというのは、本当でした。
どの時期の自分が本当の自分か分かりませんが、好きな人に直ぐに好きと云ってしまう質は昔から変わらず、告られた方に迷惑ばかりかけて生きてきました。
最近では、加藤康子さんがそのお一人です。
聡明さを表すあの広いおでこと、元気いっぱいのお話ぶりに魅せられています。
今日、帰宅したら彼女からの封書が届いていました。
キャア。封書です!
ひとしきりの興奮のあと、ハサミを使って慎重に開封いたしました。
パワーを感じる手書き文字が躍る書面には、近況が書いてありました。
「産業遺産国民会議センター長」という肩書きの方ですから、最前線で難しいお仕事をなさっています。
なのに、一市民にまで多忙な中、お手紙をくださる気持ちがうれし過ぎます。
加藤さんは、日本車応援団の先頭に立ってくださっています。
たとえば、来年には、
①ハイブリッドが大ブームになる
②EVは頭打ちになる
③トヨタのMIRAIがパリオリンピックで公式車両に認められた
と、予言と報告をしてくださっています。
EVが世界を席巻できるわけがないことは、先日の大雪の日にも明らかになりました。
交通障害が発生するかもしれない日に、だれがEVに乗るでしょう。
先を見透す力が日本にはある。
これほど嬉しいことはありません。
平和を持続可能なものとできたら、子や孫の住む世界に光明が射します。そんな世の中にするための一助として活動されている加藤さんは有り難い存在です。
そして、憧れの人です。