こころあそびの記

日常に小さな感動を

今夜はコールドムーン

 

 昨夕、わんこの散歩を仰せつかって、坂道にさしかかった所で、あたりがひときわ明るくなった気がしました。急がなくっちゃ!

 山際に隠れる前の太陽が、光の束を放つ瞬間でした。

 うかうかしてたら坂を上り切る前に沈んでしまいそうと、坂の途中で慌ててシャッターをきりました。

 太陽は毎日のルーティーンでも、こちらにとっては一期一会の景色です。きれいな夕焼けに遭遇するだけで、心をリセットできる気がします。

 

 

 昨日は満月に見紛う丸いお月様でした。

 ところで、お月様の月齢なるものが14.・・の時、それを満月と定めているそうです。

 えっ?おかしいじゃない?満月は十五夜でしょ。だから15.・・じゃないの?

 そう思って調べましたら、お月様が新月から新月までの一周にかかる時間は29.5日だから29.5÷2=14.8となるそうです。

 ですから、昨日じゃなくて、本日の正午に14.1を迎える今宵の月が満月というのが正解です。

 太陽も月も地球もじっと止まるわけはないから、月齢は時間と共に増えていきます。だから、明日は15.1になるから満月の次の日である十六夜となるのです。

 

 昔、月の満ち欠けを基準に作られた太陰暦で生活していたころは、15日が十五夜の満月と決まっていました。また、晦日は暗い日と書くのですからお月さまがほとんど見えない日のことで、大晦日は一年の最後の晦日です。

 ということは、旧暦では晦日の月はありえないはずだったのですが、現在のグレゴリオ暦では、今年の大晦日の夜更けには月齢18の月が上ってくるということになります。

 ちなみに、赤福餅などのお餅屋さんの朔餅(ついたちもち)は、今日からまた始まる意味のある新月の日に売り出されます。

 こんなふうに、太陰暦(旧暦)を身近に置けば、粋な昔の人々の生活が追体験できそうです。

 

 

 報恩寺さんの門がまだ開いていたので、親鸞像を外から拝ませていただきました。

 

 親鸞の供して望月眺むる夕べ

 

 門前の掲示板の言葉が、月の光にだぶります。

 心清められる月光でした。