こころあそびの記

日常に小さな感動を

祈りあい

 

 毎朝、玄関先まで出て、孫を見送っています。「いってらっしゃい!」と大声で叫べるのも、あと少しと思いながら。それにしても感心するのは、それを嫌がらない孫です。おばあさんに気を遣ってくれるいい子です。

 深呼吸して、空を見上げたら、飛行機が東に向かって飛んでいるところが見えました。その後ろにcontrailを引きながら。

 東京行きかな。勝手な想像が心を解き放ってくれます。飛行機にはそんな効用もあるのではないかと、もう乗ることのなくなった婆さんは思ったりしています。

 

 

 今日もわんこと散歩しました。

 いろんなカモたちに会えました。

 この写真はホシハジロです。右に一羽写っているのは♀、他は♂らしいです。

 

 

 奥の方に写っている白黒のカモがキンクロハジロ

 

 

 手前の大きい方がカルガモで、あとの三羽がコガモたち。緑色のアイマスクが小さいな体に不似合いなくらいくっきりしています。

 箕面川に遊びに来てくれてありがとう。

 

 

 横断歩道で、向こうから渡ってくる犬の様子が気になりました。飼い主の女性は、なにやら裂いた布のようなもので犬の胴体を吊り上げているようです。

 「えらいですね。もう長いのですか?」

 「ええ。もう5、6年になります。段差で足を滑らせて。」

 「そうなんですか。でも、元気そう。何歳ですか」

 「12歳です」

 「手術は全身麻酔になるから、それはそれでリスクがあると」

 「ですよね」

 「かかりつけの先生が、このままいけるところまでとおっしゃって」

 「それは、いい先生に巡り会われましたね」

 「そうなんです。おじいちゃん先生です」

と、動物病院まで教えてもらいました。

 段差を踏み外したことから膝を悪くした我が身と同病のあのわんこが、健気に足を動かしている姿にエールをもらいました。

 別れたあと、路傍のお地蔵さんにお願いしました。

 どうかあの子がいのちを全うできますように。そして、あの優しい女性が幸せになりますように。

 そのとき思い至ったことがありました。

 自分が祈ってない時も誰かが祈ってくれているって、このことかもしれないと。

 もちろん神仏はずっとお守りくださっているのだけれど、袖擦り合う人もこうやって祈ってくれるものであることに、今更、気づくなんてお恥ずかしいことです。

 みんな誰かに祈られている。

 それもこれも、あのわんこが教えてくれたことでした。

 

 

 

 日当たりのいい畑では、もう菜の花が咲いていました。

 春を告げる色は桜色のイメージですが、実は黄色い花が多いのです。

 白の次に明るさ(明度)を感じる色は黄色と、色の勉強したときに習いました。

 明るい春が日に日に近づいています。