こころあそびの記

日常に小さな感動を

吉野行き

 

 今、帰りのバスの中です。

 今日のお土産は写真に写るものです。さて、どこへ行ってきたでしょう。

 簡単!吉野山でした!!

 バス旅行のキャンセル待ちしてたら、ラッキーなことに連れて行ってもらうことができました。

 

 

 今年はどこも、里の桜より山桜の方が早かったよえです。なので、添乗員の方が行きの車内で、何度も、先日の嵐で散ってしまったのではないかと心配を口にされたのですが、着いてみたらそれなりに美しい桜が観られました。

 紅色の新芽とのコラボレーションは、この時期ならではのもの。貴重な景色を見せてもらいました。

 

 

 後京極藤原良経はこう詠っています。

 

 昔たれかかる桜のたねをうえて

 吉野を春の山となしけむ

 

 この景色はだれがお作りになったのだろう。

 万人の感じるところです。

 その昔、役行者がここから大峰山までの山中で修業を重ね、ある時、金剛蔵王権現を感得されるに至ったそうです。

 そのお姿を桜の木に彫り上げて、蔵王堂にお祀りしたことから、桜は権現様にお供えする仏花となりました。

 それからというもの、人びとは桜を植えて権現様を供養してきたということです。

 

 

 今日は蔵王堂の前で餅つきが行われていました。

 金剛蔵王権現にお供えしたあと、参詣者にふるまわれたきな粉餅。

 

 

 これをいただくと、この一年間、息災で過ごせるとか。

 一目千本の桜を見たら、十年長生きできるとか。

 桜のいのちと、金剛蔵王権現のお力をいただいて、元気もりもりになりましたので、明日からまた頑張れそうです。

 

 

 堂内では、発露の部屋に入れていただきました。

 右から、観音様(現在)、釈迦如来(過去)、弥勒菩薩(未来)が化身された権現さまです。

 どの権現さまの前の部屋に当たるかは運です。

 今日は、弥勒菩薩様の前の部屋に入れていただきました。

 もう、明日に煩うことなかれと諭されたのでしょうか。