こころあそびの記

日常に小さな感動を

ファン心理

f:id:snowrumirumi:20210422152736j:plain


 マスクもいろいろ。
 ヤクルトスワローズのマスクを付けた方が来店されました。「55」が印字されたトリコロールカラーの素敵なデザインです。聞けば、村上君の大ファンだそうです。
 それまではビジネスライクだったのに、「かっこいいマスクですね」とお声かけした途端、急にお顔がパッと明るくなられたので、どれほどの入れ込みようかすぐに察せられました。これぞ誰かを応援している効果だとうれしくなりました。
 好調のタイガースファンも元気です。八連勝した翌朝、道上さんが「六甲おろし」を八番まで歌われました。もちろんお一人ではなく、電話で繋いだ視聴者の方の歌や替え歌を交えたリレー方式でした。どなたのアイデアなのでしょう。優勝が近くなったら、一日中でも放送し続けてほしいと思ったほどでした。
 スポーツに限らず、応援しているたくさんの人の元気が自分達の活躍如何にかかっていると知れば、スターの皆さんもやりがいが増すことでしょう。
 誰かを応援することは、自分を応援することになるとは不思議なことです。笑顔は体と心の循環を良くしてして幸せホルモンを放出させます。
 利他は自利なのです。
 その時に一つ大切な約束事があります。それは、自分を抜きにすることです。見返りを求めたり、してやる感が混在すると、愛は他者に上手く伝わりません。騙せたように思っても、それと見抜かれて相手をかえって不快にさせることさえあります。
 「雨ニモマケズ」はそのことをわかりやすく伝えています。宮沢賢治が今また取り上げられるのはその無欲の精神があるからだと思います。「アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニイレズニ」誰かに優しくしたら、自分が穏やかになれるのです。
 その点、ファンの人は、見返りなんて求めていません。ちょっと目を合わせてもらっただけでも幸せの絶頂気分になれてしまいます。最も単純に利他と自利の関係を理解できる素晴らしい経験です。
 久しぶりに誰かを応援したくなりました。誰にしようかな?
 皆様、こんな日々だからこそ笑顔が一番ですよ。