「どこにも食紅(しょくべに)が売ってなかった」と無念そうに帰ってきた娘。
遅くまで何かしている様子を感じながら、先に寝てしまいました。
朝、起きたらかわいらしいクッキーができあがっていました。ひとつずつ模様が違うことに、よくアイデアが出てくるなぁと感心しました。
親子であっても、興味の対象は違います。ずぼらでぐうたら者の私にはできない芸当です。
ハロウィンパーティーがコロナで縮小したか、あるいは、中止したかで、花屋さんの店先に秋の初めから置いていた大きなカボチャが売れ残ってしまったと、ご主人が嘆いておられました。
そういえば、コロナ前までは、どのお店もデコレーションしてあったのに、今年は見かけないように思います。
若い人は気分が乗らないかもしれませんが、 「ハロウィン」なんて、私の子供時代はなかったお祭りなんです。
東京ディズニーランドが開園して、途端に普及したとか。
あのオレンジ色と黒色のどぎついカラーがみんなを虜にした原因のひとつのように思います。
「ジャックオーランタン」といわれるカボチャランプは、目や口をくり抜いて怖ろしげな顔に作るのがポイントだそうです。
その理由は、魔除け。
そこまで聞くと、地球上のすべての人々が考えることは似通っているのでは、と思い及びました。
緯度の高いアイルランドあたりに住んでいた古代ケルト人は、「冬至」を一年の始まりと考えていました。
これは、東洋でも同じこと。陰の極まる日から、一陽来復。陽が芽生えます。
寒くて暗い期間に耐えたケルト人にとっては、もっと切実であったことでしょう。
現行歴では、冬至を迎える12月から「子(ね)月」が始まりますから、旧暦では11月のことになります。
秋の収穫祭でもあり、先祖霊を祀るのがハロウィンだそうです。我々世代には馴染みの少ない「ハロウィン」を、調べてみると、意外に親しく感じた次第です。
でも、お化けの仮装は?
そのわけは、先祖霊にくっついてきた悪霊を怖がらせて追い払うためといいますから、その愛嬌ある発想は西洋的と思えます。
ともあれ、11月1日に新年を迎える前日のお祝いがハロウィンです。
いわば、前夜祭です。
そうとわかれば、孫たちのパーティーに混じってみたくなりました。