こころあそびの記

日常に小さな感動を

急がばAI?

 

 夏至まであと一週間です。

 「お母さん、昨日、蛍飛んでたよ」と報告を受けて、そういえば今年は蛍を見逃してしまったと気がつきました。

 慌てて暦を繰ってみたら、七十二候「腐草為螢」(腐れたる草蛍となる)の最中です。

 箕面川の支流に出てくる蛍の見頃は、5月下旬から始まって二週間くらいですから、あぁあ。後の祭りです。

 

 

 16日からは、「梅子黄」(うめのみきばむ)です。

 自然はなんと暦通りに進むことでしょう。一つ一つの事象、変化を積み重ねて「暦」を作った先人に思いを寄せてしまいます。

 「梅の木の下にシート敷いといたよ」と、また娘の声。

 熟して落ちる実はそのまま食べられると聞きました。そういえばいつもわんこが美味しそうに頬張っています。

 彼にたべられる前に取らなくては。収穫競争よーいドンです。

 

 

 けさ、朝刊一面トップ記事は、「言語操るAI  民意を支配する日」でした。

 たまたま、家人にchatGTPの使い方を指南してもらったばかりだったので、目を通すことにしました。

 中身はよくわかりませんでしたが、つまりは、自然を観察し頭脳記憶に頼って作られた「暦」みたいなものの、現代版ということではないでしょうか。

 「つまり、このAIを使えば、ブログも書いてくれるということ?」と、家人に訊ねたら、

「できると思いますよ。」と、ささっといくつかキーワードを打ち込んだら、直ぐにまともらしい文章が現れました。

 「個性や、本当に伝えたいことは、表現できるのかな?」と、再び訊いたら、

 「だからこそ、人間にしかできない創造性が必要な時代になるんですよ」と。

 ちょっと、嬉しいビックリでした。

 若い人たちは充分に分かっていて、次世代の孫たちにも伝えてくれていることに安堵しました。

 

 

 AIに支配されることなく、使いこなす側にいるためには、人間力を養うしかありません。

 

 

 なのに、この過渡期に生きる人間は、機械さまさまが染みついているからか、機械に対して甘い判断をしがちです。

 昨日のLGBT法案。拙速に提出できたのもひょっとしたら、chatGTPを使ったのではないかと疑います。なぜなら、英語が入っているからです。日本の法律に外国語はヘンですよね。

 

 いやはや、これからは気をつけないとAIで仕事をしたように錯覚する政治家、法律家・・続出です。

 「暦」を作った古代の人に習うべきは、人間の営みを読む力ではないでしょうか。

 

 

 今朝の『らんまん』に出てきた万葉集

 

あさがおは朝露負ひて咲くといえど

夕かげに咲きまされけり

        詠み人知らず

 

 こんな情緒を失わないことがAI時代に何より大切だと思っているのは、過去の人だからなのでしょうか。