こころあそびの記

日常に小さな感動を

名前も知らない幼なじみ

 

 雨雲ではなさそうですが、薄い雲が空を覆っています。沖縄では、来週あたり梅雨開けとか。

 待ち遠しいことです。

 

 こんなお天気のせいなのか、朝から体が重くて動こうという気がおきません。

 だめだめ。といってくれたのは、わんこです。彼の誘いに乗ることにして、アリーナまで行ってみました。

 今日は、遠く大阪のビル群が沈んで見えます。

 

 

 田植えが終わって一週間くらいでしょうか。

 小さなタニシがいっぱい発生して、カブトエビは、私の足音に驚いて動き回ります。雲間から射す太陽が水面に映る姿を見ているうちに、元気になっている自分に気づきました。

 

 

 小鳥の囀りと田んぼに引き込む水の音だけしか聞こえません。

 平安を絵にしたら、こんな景色になるのではと、自分の幸せを噛みしめたことです。

 

 

 帰ってきて、Instagramを開いてびっくり仰天しました。

 

 四国に住まわれて、珍しいお花や飼い犬を記事にされるので、何の気なしにフォローして楽しませてもらっている方が、今朝は泰山木の花を上げておられました。

 真っ白できれいな瞬間を切り取られていました。

 コメント欄に「小さいとき住んでいた住宅に、泰山木の木があって、よい香りの花びらを拾って帰るんだけど、すぐ茶色になって悲しかった」と認めておられたのを読んで、あぁ、やっぱりこの方とは感性が似てるんだと感じました。

 その住宅には、他に、アカシア、キョウチクトウツツジエニシダ、ヤマブキなどが植わっていました。と書かれているではありませんか。

 中でも、引っかかったのは、夾竹桃(キョウチクトウ)です。

 こないだ、千里を車で走っていると、赤、白の夾竹桃が道沿いに咲いているのを見て、あの住宅を思い出したところだったのです。

 

 そして、その記事に付けられたハッシュタグに「#法円坂」を見つけて確信しました。

 彼女は私と同じ場所で小学生時代を過ごしていた人だったのです。

 

 

 そんな経験ありますか?

 まったく知らない人がInstagramでつながるだなんて。

 たとえば、Facebookなんかで、毎日のように「知り合いかも」に入ってくる人で、知り合いだったためしがただの一度もないことを思えば、これはもう奇跡です。

 

 彼女が書いているように、夾竹桃は毒もちです。それが、あの住宅では真夏の暑い日にガンガンに咲いていたのです。花数の多い大きな木でした。

 植物に関心を持たなかった私にとって、夾竹桃はたった一つ名前を知っていた花です。

 同じ花を見て育った人が、この広い世界に、お元気でいらっしゃる。そう知ったことが何よりうれしい午後でした。

 

 今までも、これから先も、お目にかかることのない幼なじみと繋がった。それは、新鮮な驚きであり、希望でした。