こういう写真はカメラと光の偶然のいたずらだとわかっていても、「いらっしゃい」と、誰かに受けいれてもらえたように感じて、うれしいことです。
昨晩、遅く、日付の変わる頃に子どもたちが無事に帰ってきたので、安心して朝の散歩に出かけることができました。
防犯もありますが、自分が途中でひっくり返っても、助けに来てくれる家人がいるというのは、ありがたいことです。
実際、十年以上前のこと。京都で足を傷めたとSOSを発信したとき、迎えに来てくれたことがありました。
それ以来、そんな場面も想定して出かけています。
小さな発見!それは、ツクツクボウシが鳴き始めたことです。
蝉時雨の山道に、遠くから微かに「ツクツクボウシ ツクツクボウシ♪」と響いてきます。
静かなリズムから小さな秋を感じることができました。
聖天展望台。
南の方がいつもより霞んで見えるのは、台風の渦が運んでくる湿った空気のせいでしょうか。
なのに、真上の空は真っ青です。
ちょっと興ざめの青色理論を開陳しますと。
青色は波長が短いので、空気の粒に当たって散乱します。だから、空は青く見えるらしいです。
今日の展望が霞んでいるのは、空気の層をいっぱい通ってくるということと、更には不純物による散乱も重なっていることが原因です。
じゃあ、真上の空が真っ青なわけは?
それはね、空気の層が薄くて、散乱が少ないから、青は青でも下界より濃い青色になるんだって。
もっと分かりやすい解説は、高い山に登ったときに見る空の色です。空の色が下界より濃く真っ青に見えるのは、その上にある宇宙の暗さが青色を深くしているからだそうです。
いつだったか、「宇宙が透けて見えるような青空」と詠んだ歌人がありまして、心から感動したことを覚えています。
この表現が気に入ってしまったのです。
ですが、ひょっとしたら、その詠み人は、こういう色の理論を知っていたのかもしれません。
だとすると、ものは知るもよし、知らぬもよしですね。
膨大な高額を支払って月旅行に申し込む人や、火星に移住計画をしている皆さんは、空気のない宇宙では青い空が見られなくなるって知ってるのかな?
私は知ってしまったから、旅行も移住もしたくありません。
青空を見上げて生きることほど、気持ちいいことはないからです。
目を閉じても見える青空が、常に私を見守ってくれている気がします。