こころあそびの記

日常に小さな感動を

dreamer

 

 アオスジアゲハチョウを見かけました。

 昔は庭に頻繁に遊びに来てくれていたのに、近頃めっきり見かけることがなくなりさびしく思っていました。それだけに、千里川で元気に舞っている姿を見つけてホッとしました。

 昔と変わらない黒地に青緑色。このシルプルかつ素敵なデザインだから、余計に目立ちます。

 

 

 

 今朝『らんまん』のキーワードは「妄想」でした。

 目を瞑って、原野にいることを妄想する、というシーンがありました。

 “妄想”?聞き間違いかと、NHKプラスで確認しましたが、やはり「妄想」でした。

 妄想と聞いて直ぐ、つらかった頃に好んだ禅の言葉が思い浮かびました。

 「莫妄想」。

 妄想すること莫かれ。

 墨筆書きして目につく所に置いて、情けない自分の戒めにしていました。

 人間がしんどい時に陥りやすいことの一つに、考えてもどうしようもないのに、その渦巻きから逃げられなくなるということがあります。

 「莫妄想」は、そんな余計な心配を捨てて、今に生きろと教えています。

 ちっこい人間の悩みなんかしれたもの。そういうことは、目に見えない計らいが、解決してくれるものだ。

 しかし、計らい事の解決には時間がかかります。それは、天の時間と人間時間に差があるからかもしれません。

 それは、この年令になったから理解できること。年を取ることは、いいことです。

 話は逸れますが、先日、孫がポツリと言いました。

 「ものを知れば知るほど、深く分かるような気がする」と。

 知ってることが増えれば、ものの見方が広がることを、幼いながら実感していることが、婆さんとしてはうれしく思いました。

 

 

 

 ところで、「妄想」という言葉を国語辞典で引けば、「ありもしないことを想像して事実だと信じること」とあります。

 これは、今朝のドラマのシーンに合致しています。

 でも、漢和辞典で引くと、「妄」という漢字は「女色にふけり道理がわからなくなる」というのが本来の意味で、そこから、“みだり”とか“いつわり”とかに派生するそうです。

 

 ですから、あのシーンでは素直に「空想」でも良かったのではないかしら。

 幼稚な言葉かもしれませんが、誰もいない大地に立つまっさらな気持ちを思い描くのは、空想の方が近いように思ったことです。

 

 空想。それはそれで、思い出すのは『Imagine』です。

 ジョンレノンが残した名曲です。

 最後の連が好きです。

 

 「 君は僕のことを、夢見る人とい    

    うかもしれないね。

    でもね。いつか君も僕らの仲間

          になって、世界が一つになる日   

          が来るといいね 」

 

 国境も宗教も戦争もない平和な世界を夢見ています。

 誰もが心の中で希望しているのに実現できないとはどうしたことでしょう。

 一人ひとりが、夢に向かってできることを積み上げるしかありません。

 その積み重ねが世界中に溢れる日を、imagineしています。