こころあそびの記

日常に小さな感動を

ペット

 

 ツユクサが、草刈り機の刈り込みにもめげず生き残り、白露の朝に咲いています。

 『らんまん』で、「露草の雄しべは6本あるけど、花粉がつくのはそのうちの長い2本だけじゃ」という台詞が、この花を見るたびに思い出されます。

 私みたいな植物素人を、その世界へ誘ってくれた功績は評価されるべき番組でした。

 

 今朝、目覚まし時計のアラームを止めてうつらうつらしていたら、なにやら廊下にカチカチと足音がします。

 「コラッ!」

 わんこが、朝を待ちきれずケージから脱走してきていました。

 遅くなってゴメンゴメン。

 一緒に庭に出たら、明けの明星の輝きの美しいこと。人が宝石を愛でる気持ちの原点はここにありと思える煌めきでした。

 

 

 けさの朝刊の文化面に「ペット」が特集されていました。

 犬は五万年前から、徐々に人間と共生を始めたようです。

 ハイイロオオカミのうち、人間と相性のよいものが進化して、狩猟に付き添ったり、番犬の役目をはたしたりする代わりに、残飯をもらうようになりました。

 

 

 一方、ネコは、中東のリビアヤマネコが起源です。農耕が始まり、穀類に寄ってくるネズミを食するために増えたものが家畜化したそうです。

 人間の高齢化で、最近は散歩の要らないネコの方が人気とも聞きます。

 

 ペットとして生き延びる方法を選択した犬とネコ。

 いかに可愛らしくするかが、飼ってもらえるかどうかの分かれ目です。

 成長しても赤ちゃんのような可愛らしさを維持するために、ブリーダーたちは弱点を持つもの同士をかけ合わせることを繰り返さざるを得ません。

 成長しても鼻が伸びない鼻ぺちゃ犬や、耳が立たないネコなど。

 その結果、ぺちゃ犬は呼吸しにくくなり、ネコは骨の異常をきたしています。

 人間のエゴが作り出した自然破壊。

 

 

 といいながら、私もパグ犬を選んだのは、そのかわいらしさからですから、大きなことは言えません。

 子犬の時は、オシッコのしつけも上手くいかなかったので、むずかしい芸はあきらめていましたのに、近頃、急に賢くなって、笑わしてくれることが増えました。

 なんと「いってらっしゃい」代わりに「ワン!」と一声吠えられるようになりました。送られる方も、送る方も笑顔になれる瞬間です。

 送り出した後は、鼻ぺちゃ犬ならではのグーグー高いびき。この音がまたかわいいと思ってしまうから、ペットの受難は続きそうです。