先月は夏休みをいただいた花梨の会ですが、きのう再開しました。
休会中の方々もお元気になられたという嬉しい報告もあり、いつかお顔を見せてくださることに期待が膨らみました。
一生涯に出会える人の数なんて、平凡な生活者にとっては、そんなに多くありません。
袖擦るだけに終わる人がほとんど。そんな中で親しくお話できる人は、きっとご縁がある貴重な人です。
花梨の会を通して出会ったTさんもそんなお一人です。
彼女はパワーをお持ちです。きのう振りまいて下さったパワーをもらって、朝から、ウズウズ。
そうだ!やっぱり行こう!と、滋賀県立美術館に行ってきました。
今森光彦さんの写真展『里山 水の匂いのするところ』は、明日まで。
館長さんのトークショーを応募したにも関わらず、見事外れてちょっとすねてたのですが、見てみたい展覧会でした。
ほぼ私と同年齢の今森さん。
こういう方の存在を知る度に、1日24時間×70年の時間の使い方の差に愕然とします。
そんな時間がないと時間不足を嘆いてみたり、やりたいことが分からないとみすみす眼前に示された映像を見送ったり。
余計なことは考えないでばく進する。そんなことを考えさせる彼の仕事の質と量でした。
自然の捉え方が、失礼ながら私好みでした。
滋賀県は近畿地方という区割りの中から少しはみ出した地域と云われることがあります。
水瓶の琵琶湖にお世話になりながら、なかなか足を運べないところです。
そんな滋賀県の魅力を、アジアの放浪を経て再発見されたのが、地元生まれの今森光彦さんです。
こんなに静謐な自然。こんなに優しい自然。これほど色彩に溢れた自然。
外国人旅行者が、異口同音に憧れを持つ”日本の美“です。
決してなくなってほしくない。
写真の中で、ほっかぶりして、しわくちゃな笑顔を見せるご婦人たち。
不穏が漂う今の世界にあって、こんな懐かしい笑顔が、普通に子や孫に伝え続けられたなら、故郷日本がなくなることはないと信じたい。
そのために一人一人ができることは、日本を大切に思う気持ちと、この国に生まれた幸せに感謝することしかないと思っています。
幸せな気持ちに包まれて会場をあとにして、広い芝生公園に面したカフェにて一服。
子連れの若い家族が遊ぶのを眺めながらカフェオーレを注文したら、店員のお兄さんがお婆さんの私にこんな優しい気遣いをしてくれました。
心満たされた一日を過ごすことができました。