こころあそびの記

日常に小さな感動を

銀杏通り

 

 この道が好きです。少し手前の信号のある交差点を曲がって、坂道を上ってくると銀杏並木が阪大箕面キャンパスまで続きます。

 

 

 たわわに実る銀杏。

 昔は焙烙で炒ったものですが、家人は言うのです。

 「私、子供の時茶碗蒸しに入ってるギンナンが嫌いやったのに、こないだA子ちゃんところで、電子レンジでチンしてくれたのを食べたらめちゃ美味しかった」。

 なるほど。あの粘りもそのままだそうですから、試したくなりました。銀杏が落ちてくる日を待っています。

 

 

 立派なヘチマが二本ぶら下がっています。タワシにされるのかな。栽培者は、中の種を取り除く根気をお持ちのようですね。

 

 

 セイタカアワダチソウが群生。背伸びして花を咲かそうとしています。

 テレビなんかで、「ブタクサの季節です。アレルギーのある方は気をつけてください」と報じられています。

 一昔前までは、秋といえばセイタカアワダチソウが目の敵にされていたのに、それは大いなる誤解だったなんて。

 現在は秋のアレルギーの原因はブタクサとされています。

 ブタクサは風媒花で花粉をばらまくそうですが、セイタカアワダチソウは虫媒花。ばらまきはない、なんて今ごろいわれても、老化した頭に一旦インプットした情報は抜けにくくて、セイタカアワダチソウを見る度に憎らしく思ってしまうのは、彼らに気の毒なことです。

 ところで、かつてはどこにでも繁茂していたセイタカアワダチソウの姿が、最近、減っているように思ったら、果たして、事実だったのです。

 繁栄が自らの命取りになって、元気をなくすサイクルに入っているとか。

 自然は成長ばかりではなく抑制まで準備しているとは驚くばかりです。

 

 

 田んぼの水が抜かれ始めていました。

 9月はあと3日でお仕舞い。

 いよいよ収穫の10月に入ります。

 

 

 先日幕を閉じた大相撲。

 大活躍したのは入門三年目の21歳、熱海富士でした。

 三敗をキープ。上位と当たる千秋楽まで頑張り通して、九月場所を盛り上げてくれました。

 あどけないお顔に余計なものが付いていないことが彼の強味でしょう。相撲が好きでたまらない。もっと上手になりたい一心という前向きさだけが表れているように思いました。

 それを何に喩えたらいいのかと考えて思いついたのが、日本昔話の『ちからたろう』。

 アカから生まれた云々よりも、並外れたでかさに力持ちというところがイメージ通りです。付け足すと、かわいいところも。

 

 

 それに、熱海といえば先年の水害による崖崩れで、多大な被害があった場所です。その土地から出た新星に、地元は大喜びでした。人を喜ばして励ますことができるスターの出現に沸いたことです。

 しかし、奇跡は起こらず、優勝は貴景勝にかっさらわれてしまいました。

 今回は惜しいことでしたが、この力太郎は見ている人を楽しくさせるものを生まれつき持っていると見ました。

 お顔がいつも笑ってる。

 笑顔っていいですね。周りを楽しませる力があります。

 今回がまぐれといわれないよう、来場所もがんばってほしい力士です。