こころあそびの記

日常に小さな感動を

コスモス

 

 コスモス。それは宇宙(cosmos)と語源を同じくすると、倉嶋厚さんが書いておられました。

 

 昨晩、孫を塾に送り出すとき空を見上げましたら、夏の大三角形が真上に輝いていました。

 宵の空で、夏が完全に終わるのは、あと少しかかるようです。

 

 翻って、今朝早く外に出てみましたら、冬の星座が星座盤のごとくに輝いていました。

 就寝前には、夏の星。起床時には冬の星。なんと贅沢な季節でしょう。

 一年の中で一番美しいといわれるのは冬の星々です。夜明け前の星々のパレードを見るなら今です!

 このような賑々しい星々の競演は、もうじき夜明け前の空から姿を消してしまいます。そして、春の星、スピカが孤高に輝くだけの空になるのです。

 そうなる前に、是非見てもらいたい。

 しかも、今なら明けの明星も、一番明るい惑星である木星も浮かんでいます。

 独りで見るのはもったいないような夜明け前のショーが、漆黒の空で開催中です。

 

 

 箕面市の秋の生涯学習講座に行ってきました。

 今回のテーマは『こころの健康長寿とは』でした。

 

 

 一般には、年をとるほどネガティブになると考えられていますが、実は、だんだんポジティブになるという研究報告があるようです。

 中年あたりが最もしんどいのは、子育てや将来への不安が高じるからだと思われます。

 しかし、そこを抜けると、重圧からら解放されて、ある意味、自由になれます。

 その状況になって初めて、自分の人生を考える余裕が生まれるということでしょう。

 

 働いている時は時間がなくて旅行もままならず、リタイアしたら時間はできるがお金がない。とは、よく聞く話です。

 人生は均一には進みません。

 有り余るエネルギーが与えられているから若い頃の充実感があり、一方で、老化した体になって初めて神の恩寵と重なる幸福感を得ることができます。それが、生きる面白さともいえます。

 

 

 高齢になることで知る真実。

 若いときの机上の空論は、まだ浅い理解です。

 例えば、自然との共生や畏敬ということにしても、知ってるのではなく心底実感できるようになるのが、老年期ではないでしょうか。

 

 公園で家族が遊んでる。

 それを見て、楽しそうな家族だなぁ、ご先祖様に守られているのだなぁ。とか。

 石ころを見て。

 この石にも命があるのだなぁ。と、感じるようになったり。

 

 要は、抹香臭くなることやんか、と、若い人は思うでしょうけど、そうではありません。高齢者は、頭ではなくて体の真ん中がそう感じているのです。

 これぞ世代間ギャップ。

 

 

 人生は、長い階段をゆっくり上っていくのに似ています。

 十段目にいる人と、百段目にいる人とは、見ている景色が違うんですよね。

 どこが?頭で理解する若い人に対して、年寄りは体の奥の方で感じるところに大きな違いがありそうです。

 

 最後まで健やかに過ごすには、感じさせてもらうことが大切です。誰に?自力で感じようとするのではなく、力を抜いて対象物をを受け入れる寛容さが要るように思います。