こころあそびの記

日常に小さな感動を

本を抱えて

 

 三連休の中日。ぐうたらを決め込んでいましたら、早々と家族が起きてきたので、えっ、今日ってお弁当いるの?一瞬焦った朝でした。

 「いいよ。今日は学食で買うから」と、やさしい孫の声。いい子です。

 

 

 すっかり目覚めたので、わんこと散歩に出ました。

 近頃、箕面でも熊の出没がニュースになっています。もともと彼らの生活圏近くにまで侵入したのは人間の方とはいえ、宅地化した場所を今更後退させることもできないわけで、困ったことになりました。

 熊情報は、お気に入りの散歩コースであるアリーナの裏の山続きでも聞かれますので、熊さんが冬眠に入るまでは気をつけなくてはなりません。

 だから、しばらくは千里川コースを歩こうと思っています。

 

 

 親鸞さんにお寺の外から手を合わします。夏の間、日差しを遮ってくれた桜が葉を落とし始めています。これからは、やわらかな冬の光が親鸞さんを包んでくれることでしょう。

 当然のことながら、お会いしたこともない高僧ですが、彼の長い流浪の旅は、空海さんの元気な旅とはイメージが異なります。

 お疲れさまでした。そう言ってあげたくなる旅姿です。

 

 

 開館時間に合わせて図書館へ急いだのは、『錨を上げて』の下巻を借りたかったからです。

 予約もしてないのですから、有る無しは時の運なのに。

 それでも、上巻があまりにうまく終わっていたので、百田さんの誘惑の罠にはまってしまったのです。

 

 「三日後、ぼくは一切を放り出して京都発東京行きのハイウェイバスに乗り込んだ。(下巻につづく)」に乗せられて。

 

 

 ありました!

 よかった、と胸をなで下ろして貸し出し機に直行したのは言うまでもありません。

 ご存知でしたか?

 図書館に置いてある本は、誰が決めるか。

 公共図書館なら、どんな本でも置くものだと思っていましたが、実状はそう甘くないようです。

 その自治体のお偉方の意向を反映しするそうです。

 たとえば、日教組が強い自治体なら、右の本は置かないというように。

 へぇそうなんだ。

 だから、百田さんの本が置いてある図書館は少ないとか。箕面も教科書選定などを見ていると、左寄りですもんね。

 書物の良し悪しではなくて、誰かの采配を受けて選ばれる本。

 これも、ちょっとした現実です。

 まぁ、いいか。そんな現実は横に置いて、目の前の書棚から、今の心が求める本を探します。

 『錨を上げて下巻』のほかに、『日本の神話』(吉田敦彦著)、『星と暮らす』(藤井旭著)。それから、編み物の本を一冊。

 さて、二週間で読了できるでしょうか。