ボケの花は、梅にも桜にもない優しさがあります。春先の不安定な心を慰めてくれる花の色です。
大河ドラマ『光る君へ』はご覧になっていますか?
先週までは、吉高由里子さんを使うのだから、もう少し派手やかさが欲しいと愚痴っていましたが、昨晩は彼女の本領の一端が発揮できた回でした。よかったよかった。
大石静さんの脚本なんだから期待して当然。
それにしても、大河ドラマの脚本家は頭の整理がよほど良くないと書けないなぁと、相関図を見ながら思っています。
ところで、世間には教養ある方が、ほん近くにおられるものです。
こないだも、『光る君へ』の話題になったとき、いつもはおとなしくて控え目な方が、「私、学生の時、国文だったので『紫式部日記』で卒論書きました」と告られたことに、驚いたことです。
私なんか、その手の教養が皆無なので、『光る君へ』が作り話で構成されていると思っていたくらいなのにです。
「まひろは藤原道長と本当にそういう関係だったようですよ。『紫式部日記』に出てきます」
きゃー、本当の話なんですね。
巷では、紫式部は地味な人。清少納言はキャピキャピ。みたいなイメージなのに、まひろが恋する人だったなんて。
予告によると、次回はもっと道長と接近するとか。楽しみなことです。
ただ、予想外だったのは、昨日、まひろを家まで送ってきた佐々木蔵之介さんが夫になることです。(役柄でなくてごめんなさい)
相関図を見ながら楽しみたいと思っています。
そして、あの細い仮名文字のタイトルです。
依頼を受けた書家の根本知さんは、800枚書いたとおっしゃっています。
なかなか、制作者の意と合致するものにならなかったのでしょうか。
決め手は制作者からの次の言葉だったそうです。
「紫式部が特別な想いを寄せる道長に恋文を送ったとして、最後の宛名に”光る君へ“と書いたとしたら・・そんな題字に」
その言葉で了解して、あの題字ができあがりました。
脱線しますが、先頃、奈良教育大学附属小学校で書道を教えていなかったことが発覚。
奈良教育大学で書道を専攻していたかもしれない過去を持つ人間として悲しい報道でした。
『光る君へ』の放送で、書道がブームになればと思っています。なにも、実際に筆を取らなくても、見るだけで美しいものです。
お寺の扁額にある御詠歌さえ読めない私に言えることではありませんが。
ドラマの中で俳優さんがお召しになる装束も楽しみの一つです。
和服は袖を通すだけで魔法にかかったように夢の世界の人になれます。
だから着物が大好きです。
中之島美術館で開催中の『女性画家たちの大阪』を観にいってきました。
祖母や母の時代の色合いの美しさは、今の比ではありません。
戦争や貧困。つらいこともいっぱいあった時代に、きれいな色の着物が少しは癒やしになったでしょうか。
おばあちゃんは、歌舞伎座に通ったと聞いています。着物を着て観劇していたのですね。
書道と共に、和服も守っていきたい文化の一つです。