こころあそびの記

日常に小さな感動を

歌怪獣

 

 朝。各地のお天気カメラは、うっすらと雪化粧した映像を配信していました。毎年、必ず降る三月のなごり雪がたまらなく好きです。

 大阪は、朝7時から雨雲通過という予報に期待したのですが、残念ながら雨がぱらついただけでした。

 なので、今年のなごり雪は見られずじまいかな?いやそんなに簡単には諦められません。執念深い私ですから、明日に期待して、今日のところはこたつに足を突っ込んでテレビ画面の雪景色を楽しんでいます。

 

 

 さて、去年の『紅白歌合戦』のトリで歌われた「アイノカタチ」に魅せられた一人です。

 以前から、ときおり耳にするMISIAさんの歌唱力が半端ないと感心してはいたのですが、歌自体をじっくり聴く暇がありませんでした。やっと落ち着いて聴けたあの大トリの歌唱には心揺さぶられました。

 ということで、近頃、YouTubeでいろんな人の「アイノカタチ」カバーを聴いています。

 幼いとき、バスガイドになりたいと思っていたのは、ガイドになれば歌を一日中歌っていられると思っていたほど、歌うことが好きな子どもでした。

 もしも、海が見えるカラオケ店があれば、毎日でも通いたいくらいと家人に言うと、それは絶対無理と嘲笑されたので、今のところ諦めています。

 

 

 そんな、私にとって夢の職業である歌手は、努力したからなれるものではないことを、先日の『情熱大陸』「歌怪獣~シマズアヤ」を見て合点しました。

 「アイノカタチ」のカバーを歌っておられる数多くの方々の中で、ひときわ異彩を放っているのが島津あやさんです。

 もともと、彼女のお母さまが無類の歌好きだったそうです。そのお母さまが声帯の大きさで旦那を選んだのも、子どもを歌手にしたいという願いがあってのことでした。そして、娘の力強い産声を聞いたとき、願いが確信に変わったといいます。

 彼女がソウルでもゴスペルでも歌いこなせるのは、スペシャルな声帯を持って産まれたからだったのです。

 

 演歌歌手の彼女がなぜ、英語の歌詞を獲得できたのかという疑問が番組で解き明かされました。

 彼女の甥っ子が英語をカタカナに書き直し、それを覚えておられたのです。

 そんなことできるの?それは子どものころから、お母様に一曲15分で覚えるように教育されたたまものです。

 「やらせてみたら、この子はそれができたんです」と。

 リズムやムードは後付けです。

 彼女自身、音符は読めないから感性で歌っているとおっしゃっています。

 楽譜なしの耳コピ。これができない人は、音楽家にはなれません。

 その才能に恵まれた一人が島津あやさんだったのです。

 

 

 ミーハー心でコンサートのチケットを探しましたら、なんと近場は全て完売でした。

 彼女は美空ひばりに憧れて歌手を目指したといいますが、お母さんと二人三脚なところも、持って生まれた才能も、並外れた練習量も美空ひばりと同じです。

 令和の歌怪獣と呼ばれるにふさわしい歌声のシャドーイングを、今夜も家人に見つからないように自室でこっそりするつもりです。