こころあそびの記

日常に小さな感動を

桜咲く

 

 今日は孫の入学式。その日を待っていたかのように、今朝、ようやく満開になった桜です。

 式典終了後に、庭の桜の下でランチするから、どこかでお弁当買っといてと言い残して、娘は出かけて行きました。

 言いたい放題でしょ。でも、そのように育てたのは私です。端から見たらとてもそうは見えなかったと思いますが、実は言いたいこと言えずに大人になったという悔いを持つ私です。

 ですから、娘に同じ思いはさせたくない願いがあって、言いたいことが言えるように育てた結果がこうなんです。

 『虎に翼』そのもので、我ながら苦笑いの毎日なのに悔いがない、とは困った親です。

 

 

 きのう、歯科衛生士さんに「箕面だと、どこの桜がきれいですか?」と訊かれて、答えに躊躇してしまいました。

 あらためて、そのように尋ねられると、いちおし!がなくなっているのです。

 戦後の宅地開発で植えた桜がどれも寿命に近づいています。

 呉羽の里も、中小学校ちかくの花のトンネルも、桜井の一番通りも盛りが過ぎて、只今植え替えの真っ最中です。

 ご多分に漏れず、わが家の桜も六十年を経て、傷だらけになってしまいました。

 それだけに、今年の開花は心配しました。きょう咲いたのは、孫の入学式を待っていたからですよと、後付けの言い訳が聞こえてきそうで、どこか儚い今年の桜です。

 

 そうそう。歯科衛生士さんへのお答えは、「山桜」でした。

 今、北摂山系を一望すると、山桜が美しく咲いています。春が来たことが実感できる景色。おすすめです。

 

 

 桜の下をよ~く見ると、花びらになって散るまで待てなかった花が、蘂ごと落ちています。冬から春への不順な移り変わりに耐えに耐えた結果、弱ってしまったようです。

 それでも、満開の桜にたくさんの小鳥が入れ替わり立ち替わり来訪して、庭は賑やかになりました。

 その様子をこっそり眺めて楽しんでいます。

 

 

 お昼にアリーナに行きましたら、久しぶりにメリーちゃん親子に会いました。

 このメリーちゃん。1歳にならないうちに娘のマメちゃんを産んだそうです。

 自分に何が起こってるのかわからない様子だったと飼い主さんが教えてくださいました。なので、まだ3歳。ママ(飼い主さん)が作業で離れるたびに悲しそうな声で「メーメー」泣くのです。ママが帰ってきたら甘えます。それから、よしよしとなでてもらうとトロンとするメリーちゃんでした。