太陽が黄砂に隠された朝でした。
ものすごいエネルギーをもつ太陽光のはずなのに、それが大量の砂塵で遮られて地上に届かないなんて。
日蝕のような状態が一日中続いて、そういう中途半端な光の具合が、少なからず人間に影響を与えるものであることを実感しています。
どこか、集中力を欠いた一日でした。
ところで、NHK朝ドラ『虎に翼』。
昨日のよねさんの告白は、朝から衝撃的でした。
法曹界を目指す人は、まずもって正義感の強い素質が必須条件でありましょう。
しかし、その正義感を持つに至った理由にはたくさんの道筋があるという説明に向かってドラマは進行しています。
よねさんを法律の勉強に突き動かしたのは強烈な体験でした。が、その他の人にもそれぞれ現状に納得できない思いがあるように思われます。
それを打破するには、法律の勉強を始めるしかないと決心した女性たちのお話です。
私は、人文科学よりも自然科学の方が好きです。なぜなら、人が人を制御するための法律なんて、世情によって常に書き換えを余儀なくされるものだからです。
その点、自然科学は姿を変えることなく解き明かされる日を待ってくれています。
人の心は不易ではありませんから、人が作った法律だって百年続くものではありません。そこが、文系の勉強の面白さでしょうが、だったら、それに見合うしっかりしたベースがないと、えらいことになります。
しっかりした見識を裏打ちするものは、どこにでもある普通の家庭で育つということだと思っています。寅子の家にある父母や嫁姑の問題が普通の感覚を育てるのだと思います。
まっさらな人間じゃ、他人に起こる事象を判断できません。文字に頼るだけでは心の通う判決はできないでしょう。
ところで、まだ始まったばかりの『虎と翼』ですが、7:30になるとテレビの前に座ってしまうのは、米津さんの主題曲を聞きたいだけではありません。(もちろんgood!)
タイトルバックがメチャクチャ好きだからです。ダントツに好みです。
どなたが作られたのかしらと調べたら、shishi yamazakiさんという女性であることが分かりました。
何がいいって、色フェチの私には「色」の選び方です。
あの寅子さんに着せている法曹着の納戸色というか納戸鼠という色。ターコイズと言った方が分かりよいでしょうか。
納戸色というのは、納戸の暗がりにかけてあった暖簾の色という表現からきています。藍染が流行した江戸時代の人の生活まで思い描けてしまうのは、和名が想像をかきたてる効果を持つからです。
shishi yamazakiさんは、東京芸術大学大学院まで卒業なさった才媛です。
Instagramを検索したところ、彼女は人間、特に顔を画かれることが多いようです。これって人間が好きという証明でしょうか。
また、「shishi yamazakiのお絵かき教室」を主宰されているとも書かれていました。お絵かきするもしないも自由で、みんなの意見や作品を覗き見しているだけでもいいそうです。
こんな婆さんではなぁ。やっぱり止めようか、でも入ってみたいな、などと迷っているところです。