こころあそびの記

日常に小さな感動を

穀雨

 

 今日から二十四節気穀雨」に入ります。

 ”こくう“を中国では「谷雨」と書いているのは、音が同じところから借りた仮借です。

 

 キノコが描いてあるのは、やさしい雨と気温に関係があるのでしょうか。

 実は、わが家の庭にもキノコが生えています。

 

 

 見つけたのは、数日前のこと。その時は生き生きしていましたのに、今朝の太陽光線でちょっと乾いてしまったみたいです。

 

 「穀雨」の由来は、「雨生百穀」(うりゅうひゃっこく)から。この季節の雨が百種の穀物を生じさせるところからです。

 立春から、雨水、啓蟄春分清明ときて、穀雨が春の最後の節気で、このあと、立夏が来て夏に移行するとは、名残惜しいことです。

「抓住春天的尾巴 尝一口人間春色」

 (春が終わろうとしています。精一杯、春を味わい尽くしましょう)。

 不安定だった気候が落ち着いて新緑が眩しくなります。

 農地では、いよいよ農作業が始まり、適度なお湿りが種まきや発芽を助けます。

 気をつけなくてはならないのは、遅霜です。

 思いも寄らない冷え込みが農作物に被害を及ぼし、人間の体調を崩すこともあるので、不順の候にご注意を。

 

 

 太陽が二日ぶりに見えました。明るい光に輝いたのは、山だけではありませんでした。

 ハスキーな「ケーンケーン!」。

 どこよどこよ。だめだ!見えない。諦めて踵をかえすとまた、「ケーンケーン!」。

 「鬼さんこちら。手の鳴る方へ」と、まるで、かくれんぼしているようでした。

 

 

 動物園の檻の中にいるキジを見ても、感動はないのに、自然の中では声を聞くだけでドキドキしてくるのです。「キジも鳴かずば撃たれまい」とはよく言ったものです。特徴的な声を持つ主にとうとう再会を果たせたラッキーな日でした。

 

 

 山の緑は日に日にボリュームを増しています。てっぺん近くで桃色の花を咲かせている木が目をひきます。

 身近に幸せを味わえる場所があることに感謝です。