シンデレラの馬車をカボチャで作ろうとした作者は、この植物がみるみるうちに成長していく様を知っていたのでしょうか。
一株あれば、菜園を独占するくらいに這い回る逞しいつるです。
「茄子の花と親の意見は千に一つも仇(あだ)はない」。
ナスの花は必ず実をつけて、無駄な花はないと、いわれますが、ネット上には、実が生らないという相談が溢れています。植物を育てる難しさがわかっていても、育ててみようという心優しい人のなんと多いことか。
「今年は成功した!」と家人が喜ぶほど、毎日、収穫作業に忙しいことです。
ここまで大きくなれば、ウリハムシが付いても大丈夫なんだとか。
お弁当の脇役に重宝するシシトウ。
こちらは、お弁当を詰め終わった段階で入れるミニトマト。
書道の落款みたいに大切な赤い色です。まとまるか、焦点がぼけてしまうか。それを決めるのがこの子です。
自分の足形が悪いことは重々承知ですが、どこにも痛みを感じないという靴に、このところであえません。泣きたくなって、なんなら裸足で歩きたいくらいです。
それこそ、シンデレラみたいに細くて小さな足になりたいものです。
そんなことで、もう4、5年も前に買った靴を履き続けていましたが、いよいよボロボロになって、仕方なしに新しいデンマーク製の靴を買いました。
案の定痛くて、さっき直しに行ってきました。
店のご主人が修理してくださっている間、奥さんと四方山話。こういうとき、害にならないのは食べることです。
その後、魔法の手技で直してもらった靴を履いて、店を出たら、丁度、お昼どきになっていました。
さっきの奥さんとの食べ物談義が後を引いて、そうだ、久しぶりに551で孫のおやつを買って帰ろうと思い立ちました。「ある時、ない時」を注文したら、今日は「エビシュウマイはご一緒にいかがですか?」ときた!
シュウマイを勧められるのは珍しいことでした。そこで、エビシュウマイじゃなくて、昔ながらのシュウマイを食べてみたくなってしまった食いしん坊です。
この551のシュウマイには、ちょっとした思い出があります。
若いときにパート勤めをしていたクリニックは、当時、大阪市北区管内随一の年収がありました。
そんなお金持ちなら、~~飯店とかの贅沢品を召し上がるものと思うじゃないですか。
それが、その院長の大の好物は551のシュウマイだったのです。
今の若者がマクドナルドに馴らされているのと同じように、彼は市内育ちで、小さいときから551シュウマイを食べ続けていたからだと思われます。
舌に染み付いた食習慣は、そうそう変えられるものではないということです。
いまどきの若い人が好むファストフード。そして、飽食。これは、社会実験ではないでしょうか。
なぜ、今の九十代、戦時中を生き抜いた人たちが長生きできているのか。それは、飢餓に苦しんだからです。
一説によると、17か月ほど飢餓でいると、長寿遺伝子が出てくるそうです。食べないことで、体は危険を察知します。それが、若返りの秘訣だと言っても、誰も信用してくれなさそうです。
引き算より、足し算が好まれる時代だから。
閑話休題。
靴屋さんの奥さんに飽食の話をしたら、彼女は「じゃあ、1日2食にしますわ」と応えてくださいましたのに、言った本人である私は心の中で、「減らした分、つまんでしまうんですよね」と舌を出したことです。