こころあそびの記

日常に小さな感動を

夏至

 

 夏至の朝。大雨の音に慄きながら雨読していましたが、それにも飽きて、ふと外を見たら太陽が照っているではありませんか。

 ばあさんのくせにと言われようと、ぐずぐずできないのは若い人と同じです。 飛び出せ~ゴーゴー。

 

 

 梅雨入りなんて、その筋の方々のご都合です。

 青い空に白い雲。これから、雨の日が続くからこそ飛び出そう!ということで、千里まで行ってみました。

 

 

 路傍になにやら茶色い花?

 今日初めての収穫は、小判草です。

 いっぱい見つけたから、「お金持ち」(花言葉)になれるかな?と独り言。

 

 

 ナンキンハゼの花。秋には紅葉が美しいハート型の葉っぱが魅力です。

 

 

 この湿度を好むキノコは、スギタケモドキ?よくまぁ、こんな所に生きる場所を見つけたね。

 

 

 今の時期、白く花咲いて見えるのは、シマトネリコです。雨の中で密かに咲く作戦にはどんな意味があるのでしょう。

 みんなと一緒じゃいやなだけ?その気持ち、よく分かります。

 

 

 朝ドラ『虎に翼』は、このところ法曹界の話が続いていたので、気持ち的にはご無沙汰でした。

 それは、自分の経験もあって、法が人を救うとは思えないから好きではない世界なのです。人の思いは複雑で、法律の条文でばっさり判決できるほど単純ではないと思い込んでいるからかもしれません。

 

 でも、今週の「家に女房なきは火のない炉のごとし?」というサブタイトルに惹かれ、それは何を言おうとしているのかなと、観てしまいました。

 それは、石田ゆり子さんが演じる寅子のお母さんが亡くなる週であることを指した言葉でした。

 まずは、老年役の石田さんがあまりに美しくて、ご本人が高齢になられた姿が想像できる映像だったことに驚愕。

 そして、その人の優しさを描くため「みちお」なる浮浪児を登場させ、戦時中の荒んだ社会にもこんな心の交流があったことを表現しようとしていました。

 自分さえ食べることがままならない時代に、他人を預かるのです。

 身近にも、復員兵が、戦場で友達になった兵隊を連れ帰るという話は聞いたことがあります。

 それは、家族自体にひびが入るかもしれない大きな決断です。

 ナレーターが、「その後十年、この浮浪児問題は続いた」と語っていました。私が幼心に見た光景は、まだ戦後だったのです。

 

 

 昨日の決め言葉に、ヘンコの私も寅子と一緒に泣いてしまいました。

 「私のお母さんがおかあさんで良かった!」(泣)

 日本中の古手の娘全員が、あの言葉でお母さんを思い出して泣いたことでしょう。

 情をくすぐるエッセンスに敏感に反応できるかどうか。それも、健康のバロメーターのように思います。