こころあそびの記

日常に小さな感動を

上方落語の魅力

 

 ばたばたした先週でした。

 きのうの朝、今日こそゆっくりしようと起き出して、いや待てよ、何かあったはずと確認したら、やはりありました。

 これが終わったら、と先の計画をすることで、山を越えられる。そんなことってありますよね。

 それが、きのう、藤田美術館にて開催された落語会でした。

 

 

 少し早めに家を出て、JR桜ノ宮から歩くことにしました。

 私が高校生の頃は、寄り付いてはいけない場所だったような、桜ノ宮が川沿いに公園になっています。

 

 

 川向こうには帝国ホテルがあって、公園では野球を楽しむ人があります。

 なんて静かで平和な場所でしょう。

 決して美しいとは言えない川ですが、琵琶湖から流れでた水量は豊かで、大阪を潤してくれています。

 

 

 途中、「青湾」と彫られた石碑に気づきました。

 「コノ湾ノ水ハ甘香ニシテ茶ニ適ス 汲ミテ尽キズ 青霞ヲ吸ウニマサル」と石碑の裏に刻まれています。

 がさつなイメージの豊臣秀吉ですが、彼がここの水を好んでお茶会を催したと知ると、太閤さんと呼びたくなる気持ちが湧こうものです。

 

 

 落語は月亭八方さんの弟子、月亭文都さんが演じて下さいました。

 落語は池田にミュージアムがあるくらい身近ですのに、いままで縁のない芸能です。

 でも、きのう、お話を伺えてよかったと思いました。

 なぜなら、上方落語には、大阪の町の歴史が散りばめられていると知ったからです。それは、始めの一歩を踏み出すきっかけに十分ではないでしょうか。

 それに、お話されたのが八方さん門下の方であったことも幸いでした。八方さんは私たちの年代の人なら誰もが知ってる「ヤングオーオー」に登場した若手落語家4人組のお一人でした。今は八光さんのパパとしての方が分かりよいかもしれません。

 

 

 文都さんの話芸にふんだんに繰り出される大阪弁のイントネーションが懐かしくて、また一つ老後の楽しみが増えたようで、困っています(笑)。