こころあそびの記

日常に小さな感動を

おめでとう二十歳!

 

 初雪が舞う朝でした。

 娘家族に誘われて勝尾寺へお参りに行ってきました。

 今春、来春と孫の受験が続きますので、しばらくお正月の勝尾寺通いが続きそうです。

 授かった達磨に念を込める。それは、自分自身に喝を入れることなんですよ、なんて野暮は申しません。肉体外の形あるものに願う姿に、若者ならではの純粋性を感じるからです。

 弘法大師像の前で、一念を込めて祈る孫のことを空海さんはご覧下さったでしょうか。

 どうか、その日を無事に迎えることができますように。

 

 

 

 若い人はおみくじ好きです。

 ここの達磨みくじには易経の六十四卦が入っています。大吉や小吉という簡単なお応えでないところが面白くないですか。

 近頃、卦の勉強もさぼっているので、孫たちに「“天雷无妄”ってなに?」と訊かれて、即答できないことが情けなくて、今年は易経のおさらいをしなさいと宿題をもらった気がしました。帰ったら、まっさらピンで積んでる本を紐解くことにしようと誓ったことです。

 

 

 帰りに家族と別れて、阪大の池のカモが気になって一人遠回りしました。

 そうしましたら、構内が晴れやかな振り袖姿で溢れていました。

 ご迷惑なことに、いっちょかみの婆さんですから、ひとりのお嬢さんに訊いてみました。

 「すみません。今日はなにが・・」

 「あっ、豊中市の『二十歳の集い』です。豊中市は三つに別れていて、北部の開催場所は阪大です」

 いやな顔ひとつせずに、美しい笑顔で応えて下さった女性に対して、「おめでとうございます」と、心底から湧き出る祝辞を言うことができたのは言うまでもありません。

 

 

 コロナ禍は四年前からですから、彼女たちは高校生活、大学入試とたいへんな思いで乗り切った世代です。 

 この世代は実験世代ともいわれますが、今日の若者達を見て、なんの心配もないこと。それどころか、どの世代よりも周りへの心遣いができる世代であることに嬉しい確信を持ちました。

 立派です。

 あなたたちが日本を動かす日がたまらなく楽しみになってきました。

 年寄りの胸に希望という灯火を点してくれてほんとうにありがとう。生きる元気をもらいました。