こころあそびの記

日常に小さな感動を

映画の話をしよう

 

 青空の見える朝のうちにと、阪大へわんこと散歩に行きました。

 浪高庭園の池に水仙が咲いていたので、うれしくなって携帯を向けていたら、なんと!わんこがドボンッ!!。

 さすが、我がわんこです。飼い主にそこまで似なくていいのに、鈍くさいったらありゃしない。

 側の石の上に留まったカラスが鳴くんです。「カーカー。朝からおもろいこっちゃ。みんな見にこいよ!」と。

 

 

 愛犬が池にはまって、思い出したシーンがありました。

 それは、小学校の帰り道、友達と池の縁石を、平均台よろしく、バランスとって歩いていたら、私だけドボン!

 幸い、すぐに這い上がれたので大騒ぎすることなかったのに、何人かが、大急ぎで私の家まで走っていって、大声でこう言ったそうです。

 「おばちゃん!たいへんや!~ちゃんがどぶにはまった!」と。

 その「ドブ」が母のプライドをいたく傷つけたようで、帰ってからの母のお説教が長かったこと。

 愛犬が同じことしてくれるなんて、笑える朝でした。

 

 

 きのう、朝一番で公開初日の映画『KINGDOM~大将軍の帰還~』を観てきました。

 キャスティングの成功が、あの映画を最終章まで見せ続けたと言っても過言ではないでしょう。

 山崎賢人さんを主役に据えたのは、戦国ものを荒々しいだけのものにしたくない監督の思いがあったように感じます。そして、その思いを汲んだ山崎賢人さんの持ち味が生かされていました。

 原さんの原作漫画を読みもしないで無責任な言い分ですが、きっと、彼の気持ちの中に、戦国の世であっても、こんなピュアな若者がいたはずというところを描きたかったのではないでしょうか。

 「大将軍になるんだ」という純粋な言葉を第1作で叫ばせて、とうとう、最終章まで、その一筋の思いを貫いた若者と彼を慕う友の生き方に、時代を超えさせるものがありました。

 

 

 そして、信が憧れた天下の大将軍「王騎」を演じきったのが、大沢たかおさんです。

 彼のインタビュー記事によりますと、『KINGDOM』に携わった年月は足掛け8年といいます。

 第1回で、皆の度肝を抜く話し方を披露して以来、信からすると雲の上の人であり、憧れられる立場ですから、常に山崎さん演じる信との距離感を考えてこられたそうです。

 コロナ禍もあり、たいへんなことだったでしょうが、インタビュー映像を見ていると、以前より逞しさをもった大人に成長されたようにお見受けしました。

 彼にしかできないお役が、ふたたび準備されますようにお祈りしています。

 

 

 最後は長沢まさみさんです。

 私が『KINGDOM』で、彼女を知ったように、この映画で彼女のファンになった男性がおられます。

 今回はチラ見せでしたので、彼は今頃、不消化を起こしているのではと心配しています。

 その向きには、9月公開の三谷幸喜作、長沢まさみ主演の『スオミの話をしよう』をお楽しみに。

 三谷幸喜さんも長沢まさみさんにやられた一人であることは明白ですね。