こころあそびの記

日常に小さな感動を

知らんけど・・


 昨日は雨だから骨休め。
 今日は雨が上がったから行動開始!
 人の気持ちってそんなふうに同じ動きをするようで、スーパーも心持ち混んでいました。
 献立を考えながら品選びをする主婦に、「お得だよ!」と話しかけて心をくすぐるものがあります。
 「期間限定」と「今が旬です」というキャッチコピーです。
 そういわれると弱いのです。
 今、食べないと損するみたいな気持ちにさせるなんて、お店の思うツボにはまりまくっていることも忘れて、カゴにぽん!果たして、ご満悦で帰って来るわけです。

 今日は鰯が4尾100円。もちろん、「今が旬」シールを貼って山積みになっていたのを4パックで400円で買ってきました。
 府大に通っていたとき、学食で「イワシの煮つけ」を食べて以来、その美味しさにはまりまして、“テテカム鰯“を見つけると買いたくなります。
 “テテカム“とは、新鮮でピチピチして手をかむほどに元気な、という意味。昔、淡路島から大阪に魚を売りに来る行商人のかけ声に聞かれた言葉です。
 生姜と梅干しと味噌で煮つけると、年寄りにはこの上ないご馳走になります。若いときにはこの味は分からなかった。
 ですから、孫たちには「鰯のフライ」を作るつもりです。今晩は豚汁と鰯のフライで決まりです。
 「今が旬です!」のコピーがあればこそ、手に取る食材のバラエティーが増えるというものです。
 こういう社会貢献の仕方を心得て下さっているお店が好きです。

 ところで、言葉にも旬があります。
 『男はつらいよ』シリーズで渥美清さん演じるフーテンの寅さんの決めせりふは「それを言っちゃあおしまいよ」でした。
 しがないサラリーマンのはけ口として、この軽い言葉が大流行したようです。
 これが東京発としたら、大阪発で、今、流行りの言葉は、「知らんけど」です。
 話の終わりに「知らんけど」と付けると、その場の雰囲気が和みます。その後から、「知らんのんかい」と周りが応じれば、みんなで盛り上がれるところが、お笑い好きの大阪人好みです。
 流行の年代はちがえども、「それを言っちゃあおしまいよ」も「知らんけど」も、お気楽な庶民の言葉です。
 責任がない者たちの言葉です。

 私も、責任持てないお話を二題。
 上白石萌音さんが先日、「歌コン」に出演されていました。
 常々、賢い人だよと聞いていました。その賢さは英語力?かと思っていましたら、お人柄と拝察しました。
 近頃、女は愛嬌なんて言ってはいけない言葉らしく、今朝のニュースでも否定されていましたが、やっぱり笑顔で対応できる人は好感度が高いことは否めません。
 しかも、突然にどんな話題を振られても、ニコニコ即答できる心遣いに感心してしまいました。
 ハハァーン、健さんの恋人といわれる由縁はここだなと独り合点したわけです。本当は、台本通りだったりして。知らんけど・・・

 ついでに、気になるもうおひと方。
 浜口京子さんです。
 先日の旅番組で、同行したタレントさんが彼女の純粋さを指摘されていました。
 また、『阿川佐和子の会えば道ずれ』には、一昔前のお嬢さまを彷彿とさせる彼女の生の姿が、聞き上手の阿川さんに暴かれています。
 阿川さんは彼女のことを、天衣無縫と表現されましたが、この時代の天女はなんと生きにくいことかと案じてしまいます。
 お父様とのスクラムが解かれる日は、彼女が旅立つ日。簡単に解けそうにない絆やいかに・・・。知らんけど・・・幸せになって欲しいなぁ。これホント!